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提督はBarにいる・外伝
サラトガ救出作戦〜物事が片付く時にはアッサリと片付いたりする〜
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入り口は1つ、安全を確保しつつ人質の身柄を確保するのは難しいのでは?」

「ん〜……いや、イケるな。青葉、お前小屋の裏手に回って鉄パイプか何かで壁を叩く準備しとけ。俺が小屋のドアをぶち破った5秒後位に思いっきり壁を叩くんだ」

「は、はぁ」

 何だかよくわからない指示ですね。でもこの司令に限って無駄な指示は出すはずが無いですからね。その指示を信じてやってみるとしましょう。

 見つからないように静かに小屋の後ろに回り込み、そこにおかれていた鉄パイプを手に取って、タイミングを計ります。まだかまだかと少しイライラし始めた頃、小屋のドアがバァン!と破られる音がしました。司令が中に飛び込んだようです。

(1…2…3…4…5!今だ!)

 青葉は持っていた鉄パイプで壁を叩きました。手が痺れましたが、ガン!と金属同士をぶつけたあの鈍い音が響きます。それと同時に小屋の中も静まり返ります。まさか、司令やられたんじゃ……?と、壁をコンコンとノックする音。

「聞こえてるか〜?青葉」

「はい!聞こえてますよ司令」

「対象を発見した。保護したら全員西の海岸に向けて全力で進めと通信を入れろ」

「了解です!」

 青葉が通信を入れている間に、司令は小屋の中から拘束された状態の人達を連れ出して来ました。アメリカ海軍の制服を着た男性数名の中に、白のセーラー服?を着た女性が1人混じっています。アレが噂のサラトガさんでしょうね、多分。

「連絡は着いたか?青葉」

「あ、は、ハイ!バッチリです!各小隊長に連絡を回すようにと」

「よっしゃ、んじゃ俺達も西の海岸までトンズラこくぞ」

 先頭に司令、間に捕虜の皆さんを挟んで殿が青葉です。捕虜が奪われたと敵にバレれば追いかけ回される可能性が高いので、出来る限り素早く移動します。先頭にいる司令が出会した相手はバッタバッタと倒してくれるので、楽チンでいいんですけどねぇ?捕虜の皆さんが司令の暴れっぷりに恐れを成しているようなんですが……いいんですかね。

「ところで司令、あの小屋で青葉に指示したアレ……何の意味があったんです?」

「ん?あぁ、壁をぶっ叩けって言った奴な。ありゃ陽動だよ」

「陽動?」

「中に敵が居たとする。その場合、俺が飛び込んだら俺に意識が向く。俺も蜂の巣にされるのは勘弁だからな、俺が飛び込んで数秒後にお前が壁を叩いて大きな音を出す。陸戦に慣れてない連中の事だ、絶対に気を取られる。そこをサクッとな?」

 簡単に言ってますが、それを実行できる人がどれだけいるんでしょうか?意識を逸らした一瞬でトドメを刺す技術も必要ですし、何より動じない胆力が必要です。

「ま、あの手も高校の時に暴走族の総長とタイマン張った時に使った手でな。だってあいつ等汚
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