暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダーLARGE
第一話「主人公は……」※修正
[7/19]

[1] [9] 最後 最初 [2]次話

俺は、そう表情で彼女に返答した。そのとたん、朱鳥はあきらめたかのように、泣き顔に戻るとともに、先ほどよりもさらに切なそうな瞳をして、泣き叫ぶのを堪えながら男子どもの痴漢に耐え続けた……
「……!」
俺はその場で立ち止まり、歯を食いしばった。さっきまでの自分なら、これが一番安全な行為だと思うだろう。下手して出てきたってやつらのことだから暴力をふるってくる。それなら見て見ぬふりを……だが、それが危ないとわかっていたも心から後悔が増しだした。
そのまま、俺は空しく体育の授業を終えた。教室に戻るまで、俺は朱鳥との目線を合わせないように、また彼女を見ないようにした。朱鳥は、ずっと下を見続けて黙り込んでいた。気まずい雰囲気が俺個人に襲い掛かる。

放課後、俺はできるだけ体育の時だけのことは忘れようとしながら、変える支度をしていた。教室がガランとしたところで、俺もこの場から出ていった。下手に早く帰ったら先ほどのパシリの奴らが待ち構えている。
「……九豪君?」
鞄を肩にかけて出ようとしたときに。背後から朱鳥の声が聞こえた。その声で俺は再びあのときの気まずさを思い起こしてしまうことになる。この上何を言いたいのか? どうして助けてくれなかったのかといいたいのだろうか? そんな強い言い訳を朱鳥が言えるかどうか……
「気に、しないで……?」
「え?」
俺は予想外の言葉に朱鳥を見た。彼女は無理にでも笑っている。
「よくあることだから、気にしないで?」
そういうと、彼女はすぐ俺に背を向けて教室を出ていった。きっと、俺が何もしなかったことに後悔して、それを知ってか気を使って行ってくれたのだろう、ますますカッコ悪いな? 俺って……いや、最悪だ!
俺は学校を出て家に帰宅した。もちろんパシろうとする奴らをやり過ごしてどうにか帰宅できたところである。
俺の自宅は学校から徒歩で十分程度あるマンションの四階がそうだ。だが、家に帰っても誰もいない。
父さんと母さんは長年の海外出張から未だ帰る見込みがつかないそうだ。何せ、大忙しとのことらしい。そんなことで、俺は常にインスタント食品をディナーとして日々食している。やろうと思えば自分でも作るが、俺が作れる料理と言ったら目玉焼きか簡単な野菜炒めしかできないし、めったに飯なんて作らない。めんどくさいし、油の量が多ければ多いほど、フライパンを熱した際に油が飛び散ってきて熱いからそれも嫌で大方台所についた試はないのだ。
だから、三食の飯はオールレトルトですましてある。
「はぁ……疲れた」
俺は、とりあえず私服に着替えると戸棚から適当にレトルトを取り出して今夜の晩飯にした。早く食って、風呂に入り、ゲームもやって、今日は明日に備えて今日は寝よう。
だが、ゲームをした後に俺はふとパソコンのネットである動画を見た。「仮面ライダー
[1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ