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仮面ライダーLARGE
第一話「主人公は……」※修正
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した。
「この時代でよろしいのですか? しかし、この時代は……」
男が問う。すると、向かい席の男は席から立ちあがり扉前に立つと、男に振り返り、笑顔でこう答えた。
「……間違いありません」
「ですが、この時代では……」
「だから、ですよ?」
「……?」
「いくら、奴らでも過去に隠すものなど見つけられることなどできやしない。もちろん、ご心配はありません……」
と、彼は片手に持つトランクを見せた。それを目に相手の男もフッと笑った。
「あっ……」
そのとき、ピラフに刺さっていた旗はバランスを崩してポロリと倒れてしまった。
「ああ……あと少しで新記録だったのに?」
「フフフ、それもまた運命です……」

マスクド・ライダー、すなわち「仮面ライダー」という都市伝説が世代問わずこの世界に語り継がれていた。
無償で、人助けをして人知れず去っていくという好漢達……いうなれば男だったら誰もが一度は憧れを抱く「ヒーロー」という存在である。
俺、九豪雷羽もそんな仮面ライダーに憧れる一人の青年である。今でもライダーをこよなく愛し、憧れを抱く人間であるが、見た目は「キモオタ」というレッテルを張られた冴えない男である。
そんな、俺が「仮面ライダーが大好き!」と言ったら、それは単なるオタクだということだけで終わってしまうだろう。
成績が最下位だった俺は、運よく補欠で藍越学園へ入学することができたが、そこでの生活は中学時代よりもっと最悪であった。

ちなみに、俺がどういう人間かをご存じだろうか? 教室の中から見つけてほしい。その辺にいるごく普通の男子生徒と思ったら大間違いだ。かといって、一番前の席で教科書を読み漁っている眼鏡のふてぶてしいガリ勉野郎でもない。体系的にはそいつの方がよっぽどマシな方だ……
「おーい、クマ男! こっちこいよ?」
「ハァ……」
ため息とともに席から立ち上がって、彼らのもとへ行く俺。そう、俺だ。太った体系は制服越しでもわかる。運動神経どころか成績も最悪な、踏んだり蹴ったりのダメダメ男だ。容量も悪いし、空気も読めない、きっと卒業後の社会人生活も暗闇の中だろう……
チャラい男子達に俺は「クマ男」、ひどいときは「ブタ男」という仇名で呼ばれている。こう見えて背丈は彼らと同じように大きいのに、でかくて太っている印象から「熊」や「ブタ」、「猪」というレッテルを張られている。
「なんだよ……?」
嫌な顔で彼らのもとへ行くと、連中はヘラヘラしながら俺にパシリを命じてきた。
「焼きそばパンと牛乳」
「カツサンドとコーラ」
「カップ麺と鮭おにぎり、んでもってお茶な?」
「……またかよ?」
俺はうんざりした。この学園に入学して初日がからパシリの的にされている。いやだと断ったら蹴ったり叩いたりしてくるからいやだ。教員に相談しても
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