第一章
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お化け屋敷だけは
花園郁恵は面倒見がよく気風のいい性格でクラスメイト達からも評判だ、だがこの日の彼女は違っていた。
クラスでの文化祭での出しものをする話をしている時にだ、クラスメイト達に自分の席から必死の顔で言っていた。その言っていることはというと。
「だからそれだけはね」
「お化け屋敷だけはっていうの」
「駄目っていうの」
「そう言うの、郁恵ちゃんは」
「怖いじゃない」
こう言って反対するのだった。
「だからね」
「いや、文化祭のお化け屋敷なんてね」
「全然だろ」
「怖くも何ともないだろ」
「テーマパークのと比べたら」
「お金もかけられないし」
「子供騙しみたいなものだろ」
「それでも駄目なのよ」
郁恵としてはというのだ。
「どうしてもね」
「お化け屋敷だけは」
「文化祭の出しもの程度でも」
「そんなに怖いの」
「だからお化け屋敷だけはね」
どうしてもという口調で言うのだった。
「私大反対だから」
「そう言うけれど決まったから」
「うちのクラスお化け屋敷するって」
「だからもうどうこう言っても」
「仕方ないでしょ」
「そうだよな」
「まあ仕方ないだろ」
担任の先生も郁恵に行ってきた。
「君がそう言う気持ちはわかるが」
「それでもですか」
「そうだ、もう決まったんだ」
ホームルームでの投票の結果だ、見れば黒板に書かれている正の数はお化け屋敷の下が圧倒的に多い。
「だからな」
「もうここはですか」
「諦めてな」
「お化け屋敷のことにですか」
「協力してくれるか、中に入るのが嫌なんだろう?」
「はい」
その通りだとだ、郁恵は先生にも答えた。
「そうです」
「じゃあな」
「ここはですか」
「別に中に入らないからな」
先生は郁恵にまたこのことを言った。
「安心してな」
「セットとかをですか」
「やってくれ、いいな」
こう郁恵に言うのだった。
「そうしてくれるか」
「郁恵ちゃんお裁縫とか得意だしな」
「それじゃあな」
「服のこととかもお願いしたいし」
「セットには凄い戦力になるから」
「色々と頼みたいし」
クラスメイト達も郁恵は頼りにしていた、それでお化け屋敷が大の苦手の彼女にあえて言うのだった。
「中に入るのが苦手なら」
「セットとかは関係ないし」
「是非ね」
「クラスのお仕事手伝って」
「まあ。中に入らないならね」
郁恵も何だかんだで妥協して答えた。
「私もね」
「よし、それじゃあね」
「クラスの出しものはお化け屋敷」
「これに決定」
「それでいきましょう」
こうしてだった、彼等の出しものは決まってだ。そのうえでだった。
郁恵も色々とセットで仕事をした、その中で提灯のお化
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