第一章
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「それもかなり」
「確かにかなり厳しい」
鉄拳制裁も辞さない、マニエルも実際に西本が選手達を殴るのを既に見てきている。
だがそこに見ていたのだ、西本の心を。
「しかし愛情のある厳しさだ」
「そうそう、それが西本さんなんですよ」
「厳しいですけれど常に選手のこと、チームのことを考えているんですよ」
「絶対に責任から逃げませんし」
「いざとなれば選手を絶対に見捨てませんから」
「温かさもあるんですよ」
「そうだよ。ミスターニシモトは大リーグでも通用する」
そこでも立派に監督としてやっていけるというのだ。
「俺はあの人を好きになった」
「じゃあ近鉄もですね」
「このチームもですね」
「ああ、好きになった」
こう笑顔で記者達に言うのだった。
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