第一章
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シャットアウト
私はその話を聞いてだ、まずは伝えてくれた友達にこう言った。
「正直言ってね」
「聞きたくなかった?」
「ええ」
実際にと答えた。
「本当にね」
「悪いこと言った」
「悪いことじゃないわ」
このことはちゃんと言った、二人で向かい合って話す喫茶店は静かだった。お客さんは結構いるけれどこうした話をしているのは私達だけだった。
「別にね」
「だといいけれど」
「ええ、ただね」
「聞きたくはなかったのね」
「そうよ、呆れたわ」
交際相手のその話をだ、私は聞いてこう思った。
「聞いてね」
「まただから」
「そうした人とは聞いてたわ」
事前にだ、それも交際する前からだ。
「それを承知で付き合ってるけれど」
「それでもよね」
「ええ、またかって思ってるわ」
「これで何度目かしら」
友人は眉を曇らせてこうも言った。
「あの人がこうしたことをするのって」
「私が知ってるだけでも五度目よ」
「交際してからよね」
「一年でね」
「そうよね」
「だからもうね」
私は自分から言った。
「病気なのよ」
「あの人の」
「そう、もうね」
それこそだ、正直そうとしか思えなくなっている。
「悪い癖と言ってもいいけれど」
「この前はバイト先の同僚で」
「今度はコンパで知り合った他の大学の娘で」
「風俗行ったのがその前で」
「前に付き合ってた娘、同じ学科の後輩の娘」
「相手は色々ね」
「それで今もだから」
そのコンパの他の大学の娘もだ。
「こうしたことは私と付き合う前からで」
「本当に今度もね」
「何ていうかね」
「呆れたのね」
「覚悟はしていたけれどね」
そうした人だということはだ。
「あれで暴力とか罵ったりとかはしないから」
「そうした人じゃないわね」
「そこはいいのよ、けれどね」
「その悪い癖になのね」
「呆れたわ」
「それでどうするの?」
「正直他に付き合ってる人がいる相手に手を出したらね」
彼氏持ちや人妻だ、そうした人とそうなったらだ。
「揉めるでしょ」
「俺の女にとかね」
「そうした話は絶対駄目だから」
私としてはだ。
「そうしたことをしたらね」
「その時はって決めてるのね」
「そう、もうね」
このことは相手が誰でも決めている。
「それこそね」
「その時点でなのね」
「別れてるわ」
「そうなのね」
「もう根っからなのはわかっているから」
そうした人だということはだ。
「呆れていても覚悟はしていてね」
「決めてたのね」
「そうよ、それで今度の娘も」
「彼氏持ちとかじゃないみたいよ」
「そこは確認取るのよね、それもしっかりと」
「つまり完全に遊びね」
「そう
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