暁 〜小説投稿サイト〜
DOREAM BASEBALL 〜ラブライブ〜
対処法
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ガキッと鈍い音を立てて打ち取られるにこ。続く花陽はセカンドゴロ、ことりは三振に倒れてこちらも三者凡退になってしまう。

(左打者じゃ太刀打ちできないか?あのカーブが気になっていつもの振りができていないな)

攻略の糸口を掴めず頭を悩ませる剛。彼は今後の攻め方を模索するが、うまく考えが纏まらない。

「ボール!!フォア!!」

すると、海未がこの回先頭の8番打者を四球で出してしまう。

「海未の球数は?」
「51球です」

球数としては決して多くない。むしろ十分押さえられている。だが、強力打線のUTXに神経をすり減らしながら投げている海未は肩で息をし始めていた。

(にこに切り替えるべきか?だけどイニング間での交代なんかしたことないし・・・)

監督業の中で投手交代のタイミングはもっとも難しいとされている。ちょっと間違えれば流れが完全に変わりかねないからだ。

コッ

9番打者が1ボールから送りバントを決めて二塁に走者を進める。ここで打順はトップに返る。

(代えるならここか)
「穂乃果!!」

腕でTの文字を作り投手の変更を指示する。ここまで投げ抜いた大和撫子からツインテールの少女がボールを受け取ると、マウンドの感触を確かめながら投球練習に入る。

『音ノ木坂学院、シートの変更をお知らせいたします。ピッチャーの園田さんがサード、サードの矢澤さんがピッチャーに入ります』

準決勝でも行われた継投。それとは少し状況が違うが、この試合も海未からにこへと投手を繋いできた。

「矢澤の投球はカーブが生命線だ。だが、低めを丁寧に突いてくるから力で押す園田より長打は出にくいかもしれん」

準決勝での投球からにこの投球を解説する西村。選手たちはそれを聞きながらベンチまでタイミングを取る。

「ベルトより高めは捨てろ。徹底的に低めを転がして野手の間を抜け」
「「「「「はい!!」」」」」

王者のプライドのために逆転を目指すUTX。闘争心剥き出しの彼女たちを抑えることができるのだろうか。





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