第十一幕その五
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「私達は」
「オズの国ではですね」
「オズの国は同じ時代のアメリカが反映されるので」
「アメリカでは長い間蛸を食べなかったので」
「だからですね」
「オズの国もそうだったんですか」
「ええ、というか海の幸の美味しさはね」
それはといいますと。
「アメリカは日本や中国から来た人に教えてもらったのよ」
「そうですよね」
神宝がジュリアに応えました。
「アメリカはずっとお肉ばかりでしたね」
「牛肉や豚肉や鶏肉ですね」
「あと羊ね」
そうしたお肉は食べていましたが。
「海の幸はね」
「日本や我が国の人が来るまでは」
「知らなかったのよ、あまりね」
「そうだったんですね」
「たこ焼きなんてね」
それこそというのです。
「日本、しかも関西からの人が来てからよ」
「オズの国でも食べられる様になったんですね」
「そうよ、有り難いことにね」
「そう思うとアメリカに色々な人が来ることは」
「有り難いことよ」
ジュリアはにこりとして神宝にお話しました。
「本当に」
「そうですよね」
「私もそう思うわ」
「オズの国も多彩になるから」
「本当にね」
「うん、オズの国も変わったよ」
かかしは昔からオズの国にいる人の一人としてオズの国をずっと見てきているのでよく知っています。
「ドロシーとはじめて会った頃からね」
「相当にね」
本当にとです、木樵も言います。
「変わったね」
「あの頃のオズの国とね」
「何もかもが変わったよ」
「全くだね」
「オズの国の人種もだからね」
ジャックも言うのでした。
「アフリカ系やアジア系、ヒスパニックの人が増えたよ」
「そうそう、この子達も来てね」
モジャボロは国籍も人種も様々な五人を見てかかし達に応えました。
「多彩になったね」
「昔と比べれば」
「相当に変わったね」
「何かと」
「全くだよ、携帯電話やテレビもあるしね」
今のオズの国はというのです。
「コンピューターもね」
「科学も進歩してね」
「そうしてね」
「そうしたものもあるね」
「そう思うと変わったわね」
ジュリアはしみじみとして言いました。
「オズの国も」
「うん、僕達が入った頃と比べてね」
「そうよね」
「いい具合にね」
「科学と魔法が合わさってね」
「文字通りのお伽の国としてね」
「いい風に変わったわ」
ジュリアはモジャボロに笑顔で言いました。
「そうなったわ」
「全くだね」
「ええ、それとね」
「それと?」
「こうして人魚や魚人の人達も加わって」
オズの国にです。
「大陸全体がオズの国になってね」
「そう、死の砂漠が大陸沿岸に移ってね」
「周辺にあった国々がオズの国に入って」
人魚や魚人の国等海の国々もです
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