第十一幕その三
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「同じ人間なら」
「違うことがあっても同じことが多い」
「そうよね」
「そうですね、人間ですよね」
ここで神宝が言いました。
「皆さん」
「そうよ、人間は何かっていうと」
それはとです、ジュリアは神宝にもお話しました。
「心で、でしょ」
「そうなるものですね」
「種族が違っていてもね」
人間でも人魚でも魚人でもです。
「心が人間だから」
「それで、ですね」
「人間になるのよ」
そうだというのです。
「そして人間の文明はね」
「はい、似ていきますね」
今度はジョージがジュリアに応えました。
「違う部分があっても」
「そうよ、オズの国でも一緒でね」
「違う部分があっても」
カルロスはフライをとても美味しそうに食べています、見れば五人とジュリアにモジャボロは今もお口の中にキャンデーがあります。
「それでもですね」
「同じ部分も多いの」
ジュリアはカルロスにも言いました。
「体型も同じ様なものだから」
「海の中でもですね」
ナターシャの口調はしみじみとしていました。
「そうなるんですね」
「そうよ、人魚の人も手があるし」
それにというのです。
「魔法で足も変えられるしね」
「そうなると、ですね」
最後に恵梨香が言ってきました。
「同じ部分も多くなるんですね」
「そういうことよ」
「種族が違ってもですか」
「同じ人間ならですね」
「同じ部分も多くなる」
「住む場所が違ってもですか」
「そうなるんですね」
五人もこのことを知りました、種族が違っていて住んでいる場所も違っていても同じ人間であるならです。
そしてです、ジュリアはこうも言いました。
「かかしさんも木樵さんもジャックも人間でしょ」
「はい、オズの国なら」
「そうですよね」
「オズの国の名士で」
「誰もが知っていて愛している」
「そうでしょ、皆人間の心がある人間よ」
かかし達もというのです。
「もっと言えばオズマ姫も妖精でしょ」
「あっ、そうでした」
「オズマ姫って妖精でしたね」
「種族としてはそうでしたね」
「あの人も」
「そう、種族が違うだけで」
本当にそれだけだというのです。
「あの方も人間なのよ」
「飴やパンの身体の人もいるしね」
魚人の王様が笑って言ってきました。
「狐人もいればガーゴイルもいるし」
「オズの国の種族には」
「そうした人達も」
「けれど同じ人間だね、それなら似てくるさ」
こう笑って言うのでした。
「オズの国はそうした国なんだよ」
「外の世界はどうか知らないけれど」
また言うジュリアでした。
「オズの国はそうした世界ってことでね」
「理解してですね」
「そうして楽しむべきですね」
「そういうことですね」
「そう
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