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転生も転移もしていない私が何故ファンタジーの世界で魔王と呼ばれる事になったのか。
ネコミミと劣化竜
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 冗談ではないぞ、では私は魔法という便利な手段があったとしても、反応が強過ぎて使えないという事になってしまうではないか。

『まぁさっき手に入れた布は耐火性能はある事だし、服は心配しなくてもいいんじゃない?』

 外套が無事でも、中身が無事じゃなければ私はいつまで経ってもマントのマッパのままでは無いか。

『白衣のマッパって特殊な状態時よりも、ある意味世間で良くイメージされる正道な変態に近付いた感じ?』


「変態と言うな!」

「へうっっ!?」

「あ、ああすまん少女よ、君に言った訳では無く、その……そう、独り言というか、遠く離れた者に対して言ったのであってだな……」

「遠く離れた者……、それって魔界に居る魔王様の配下の方とお喋りになられていると言う事でしょうか」

「配下!? いやそんな大それた者では、と言うかアレ(フォルテ)が配下と言えばそうなのかも知れんが、ううむ……なんと説明した物か……」


 いかん、何やら致命的な誤解が連鎖的に生まれ続けている気がしてならない。

 取り敢えず滅多な事は口にせず、様子を見つつ誤解を解いていかねば……


「それよりも少女よ、折角食事が出来上がったのだろう? 冷めない内に食事にしたいのだが」

「あっ、はい失礼しました、それではすぐにご用意致します」


 うむ、一生懸命は良いのだがあれだな、ネコミミの少女が白衣を羽織って食事の用意をしているという絵面はシュールと言うか、色々特殊過ぎる見た目で何とも表現に困ると言うか……


「魔王様」

「う、うむ、何だろうか」

「鳥とトカゲのお肉は大丈夫なのですよね?」

「う、うむ、大丈夫だ、問題ない」

「調味料が碌に用意出来なかったので、丸焼きとスープ仕立ての物しかご用意できませんでしたが……」

「充分だ、取り敢えず空腹が過ぎて辛いからな、腹に入れば何でもいいぞ」


 て言うかこの妙な動物は鳥とトカゲと呼ぶのか、何やら既視感と言うか、名称が人類の称した物と酷似しているのも何か違和感が……

『あ、それはね、今の生命体の使用言語と人類の言語は繋がりが全く無いから、こっちにあるデータを編纂した物をそっちの電脳にダウンロードして、都度修正しつつアップデートしてるからね、イメージ的な翻訳が絡んでる物は、君の持つイメージが彼らの言葉と剥離しない程度に調整した結果が出るのはしょうがないって事で理解して貰えるかな』

 なる程、確かに人類が滅んだ後に発生した文化圏で日本語が通用する筈が無いな、そんな基本的な物にさえ気が回らない程私は焦っていたのか、しかしそれすら何とかなるとか、この電脳は万能過ぎだろう。

『いやいやいや、それはこっちで情報の取捨選択を行ってサポートし
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