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転生も転移もしていない私が何故ファンタジーの世界で魔王と呼ばれる事になったのか。
ネコミミと劣化竜
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そんな……」
どんどん話が致命的な方向に流れていってる気がするのは気のせいか? ネコミミ少女の言葉にネコミミ女騎士が驚愕の表情で固まっているこの状況は何だ? むしろ今気付いたのだが、さっきの指パッチンでマントの下に装備していた着衣(白衣)が燃え尽きてしまって、現在私はマント一枚のマッパだ、良く考えれば色んな意味でこれはマズくないか?
「ア……アリィ? まさかそこに居るのはアリィなの?」
「ぁ……邑……長」
む、さっき馬車(仮)から逃げ出した邑長まで来てしまった、て言うかネコミミ騎士の詰問に対してネコミミ少女が答え、そこにネコミミの邑長が現れる横にはマント一枚のマッパな私というコレは、今一どういう事なのか情報の咀嚼が追いつかん……
『ちょっと混乱し過ぎじゃない? まぁこの状況は色々と問題はあるけどさ、結果として君は彼女達を救った立場なんだから、そんな卑屈になる事は無いと思うよ?』
「貴女生きて……どうして」
「邑長、これは……その」
「リーン殿、この者は?」
「はい騎士様、この子は先日魔王様との約定の元、五年目の贄として遺跡へ捧げられた者です」
「何と、それは真か?」
「はい、間違い御座いません」
いかん、やはりここはちゃんと誤解を解いておかねば手遅れになってしまうっ!
「ちょっ、ちょっと待つのだネコミミの騎士よ」
「我が国エイリースを建国した国父、偉大なるホルン・デラ・ギースと共に神獣ファフニールを屠り、我等が安寧の地を齎した伝説の魔王、御伽噺の中にしか存在しなかった魔王が……まさか実在していたというのか……」
「いや何を言っているのだネコミミの騎士よ、ちょっと落ち着のだ、な? ほら深呼吸でもしてだな」
「低位と言えど神獣に名を連ねるリンドヴルムを一凪ぎで炭へとしてしまうお力……確かに魔王様は炎の呪文を好んで使われていたとお聞きしています」
「そこの邑長もちょっと私の話を聞くのだ、おい、聞こえているか?」
何だこのネコミミの一団は、自分達の話に没頭して人の話を聞こうともしない、そう言えばネコミミの少女もビクビクとしつつもやたらとマイペースな所があった様な……これはネコミミ種族の特徴なのか? その辺りどうなんだフォルテ。
『どうなんだろうね、でもこれはいい傾向だと僕は思うんだけど』
いい傾向? 何かどういい傾向だというのだ。
『今君は自分の身を証明する術を持ってないし、更に言えば彼女達とは違う生命体だよ? そんな状態でこの先生きていくのはかなり難易度が高いとは思わない?』
む……それは確かにそうかも知れんが。
『なら今は周りの話に乗っかってさ、取り敢えずでも自分の居場所を確保しておくっ
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