第二章
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「あんたのその地味娘にはお母さんも思ってたの」
「そうだったの」
「そうよ、もっと奇麗にしてみたらってね」
「お兄ちゃん達は言ってたのに」
「お母さんも思ってたの」
言わなかったがというのだ。
「服もメイクもよ」
「全部なの」
「髪型もね、じゃあ今から全力でね」
「奇麗になるの」
「そう、お金は出すから」
それも出すと言ってだ、そしてだった。
陽菜は母にお金と口も出されてそのうえで百貨店を巡った、そうしてこの日は服に髪型にメイクに専念した。
それで次の日学校で話した友人達に昨日のことを話すとだった。すぐに会おうということになって待ち合わせ場所の駅前に行くと。
すぐにだ、陽菜は友人達に驚きの声で言われた。
「何、その格好」
「もう別人じゃない」
「奇麗になるって思ってたけれど」
「もう別人じゃない」
「そう?」
見れば外出の時もジャージのままではなかった、黒い半ズボンに赤いブラウスとコートにタイツ、ブーツに金や銀のネックレスにイヤリング、そして的確なメイクに。セットされた黒の長い髪にだった。眼鏡はコンタクトになっている。
派手でかつ目立ちしかも奇麗だ、友人達はその陽菜を見て仰天して口々に言ったのだ。
「そうよ、もう別人過ぎてね」
「びっくりしてるのよ」
「何でそこまで変わるのよ」
「特撮の変身レベルよ」
「ううん、何か今までがこだわり過ぎじゃないってね」
陽菜はこう友人達に答えた。
「お店の人に言われて。何か私お肌がきめ細かくて化粧のりも映えもよくね」
「そのメイクになった」
「そうなのね」
「それでスタイルもいいって言われて」
見ればタイツから見事な脚線美が、半ズボンからは腰と尻、上着からは程よい大きさと形の胸が見える。手足が長く胴が短く頭も小さい。
「それで服を買う時もね」
「お店の人に言われて」
「それでなの」
「こうした格好になってアクセサリーも似合うものを似合う風にね」
つまり今の様にというのだ。
「ショップの人にしてもらって」
「髪型もなの」
「美容師の人にしてもらったの」
「そうなの、そうしたらね」
ここまでしてもらってというのだ。
「こうなったのよ」
「いや、本当に凄いわよ」
「完全に別人になってるわよ」
「というか今までが地味過ぎた?」
「そうよね」
「これだと学校でもね」
「制服の着こなし次第でね」
「それもやってみるわね」
こう返した陽菜だった、そしてこの日は友人達とその姿で街を歩いたが見られるのは陽菜が一番多かった。
学校でもだ。髪型とアクセサリーはそのままで眼鏡もしていない。そこにさらに制服をラフな感じに着てみてスカートもうんと短くするとだ。
今度は学校の男子生徒達が陽菜を見てびっくりした。
「
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