暁 〜小説投稿サイト〜
世界に痛みを(嘘) ー修正中ー
B・W編
歓迎の町ウイスキーピーク
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王類どもに堂々と言ってやったんだ。『俺の仲間に手を出すな!』ってな」

 ウソップは捏造した物語を饒舌に語る。
 周囲の女性達は彼の熱弁に心を打たれている。
 酒の勢いもありウソップの語りは止まらない。

 いや、海王類をメリー号から一掃したのは俺だから、アキトは心のなかで呟く。
 空気を読んで口には出さなかったが

「まあ、あの海王類どもの大きさにはさすがにビビったね」

 確かに、ウソップの足は震えていた。
 海王類の存在に気圧され、終いには気絶していたが
 ウソップを馬鹿にしているわけではないのだが、事実だ。

 その後もウソップの語りは止まらない。
 ここまでくると彼の嘘付きとしての語りに尊敬の念を抱かずはいられない。
 将来、ウソップの嘘は皆を救うことになるのではないかとアキトは思った。

「うおおっ!すごいぞ10人抜きだ!」
「こっちのねーちゃんは12人抜きだぞ!酒豪たちの勢いが止まらない!」

 向こうではジョッキを片手に酒を豪快に飲むナミとゾロの姿があった。
 周囲には飲み比べにて潰れた敗者が倒れている。
 ゾロもナミに劣らずの酒豪であるようだ。

「こっちでは船長が何人ものコックを相手に暴食してるぞォ!」
「こっちのにーちゃんは20人の娘を一斉にクドこうとしている!何なんだこの一味はァ!?」

 ルフィは料理を食って食いまくる。
 腹が大きく膨れ上がるまで食し、ゴム人間の特性を活かした暴食に走るルフィの姿があった。
 対するサンジは数十人の女性を口説いている。

「うおおっ!こっちのにーちゃんは10人の娘を相手にしているぞ!」

 アキトは周囲を10人の女性たちに囲まれていた。
 女性達の距離は近く、少し動けば肩が触れ合いそうなほどの距離である。

 むしろ彼女たちからアキトにグイグイ接近してくる。
 先程から幾度も肩だけでなく、太腿や上半身による接触が起きている。
 アキトは表情を崩すことなくジョッキを口に運んでいたが

 海賊を歓迎する怪しさ満点の町で気を許すなどどうかしている。
 ジョッキに酒を注がれながらもアキトは警戒を怠らなかった。

 だが、アキトが女性に囲まれている状況に我慢ならない人物もいた。

「……」

 ナミである。
 アキトをジト目で見据えている。

 全く動じていないとはいえアキトが自分以外の女性に囲まれている光景はナミにとって気分の良いものではなかった。
 ナミは無意識にジョッキを握る力を強める。

「アキト!そっちで飲んでいないでこっちで飲みなさい!」

 酒の影響で普段より大胆になっているのかもしれない。
 ナミの行動はアキトの周囲の女性達に嫉妬しているのは一目瞭然であった。
 本人は無意識に
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