24 営火(キャンプファイヤー)
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aruko」
「リリィ、何て言ってたの?」
「『まる子も可愛い』って言っているわ」
「あ、ありがとう・・・」
まる子もまた照れた。
その時、その場にいなかったみぎわが現れた。
「み、みぎわさん!?」
みぎわは沈んだ表情をしていた。そしてエミリーの元へ歩み寄った。
「エミリーさん、さっきはごめんなさい、あなたに怒って」
みぎわはエミリーに謝罪した。リリィが英語で通訳する。
「Don’t worry.I’m okay」
「え・・・?」
「『大丈夫よ。気にしないで』って言っているわ」
「あ、ありがとう。でも花輪クンは絶対渡さないわよ。それだけは覚えてなさい」
皆みぎわの嫉妬深さに呆れた。
そして、花輪がギターを持ってやってきた。
「それじゃあ、一曲弾こうじゃないか、everybody」
花輪が一曲ギターを弾きながら鼻歌を歌った。皆が陶然としていた。そして、それに便乗してはまじが面白い芸を行って皆を笑わせた。
(よおし、浜崎君もやったなら、僕も何かやろう!)
藤木は何か出し物をしようと決心した。
「それじゃ、次は僕がやるよ!」
皆が藤木の積極的な行動に驚いた。
「それでは、僕の唯一の取り柄はスケートです。なのでスケートをするマネをするよ!」
藤木はスケートのジャンプやスピン、スパイラルの真似をした。
(どうだ、これならいつも卑怯と呼ばれる俺にもさすがに皆一目置くだろう!)
藤木はそう確信していた。しかし、あくまでも単なる真似であるため、本物のスケートリンクで滑るようなリアルなジャンプやスピンなどは再現しきれず、受けは今一つだった。
「こんなとこでスケートの真似しても伝わんないよね〜」
「そうだね、ちょっと場所が悪いよね・・・」
まる子とたまえはそんな会話をしていた。藤木は皆の前で恥をかいてしまった、と感じた。
(う・・・、そんな、やらなきゃよかった・・・)
藤木は落ち込んで座った。
「藤木君、花輪クンや浜崎君に無理に便乗して、無駄にカッコつけるなんて本当に何考えているんだい?」
永沢が嫌味を言った。
「うん、僕はホントバカだよ」
藤木は自分を責めた。しかし、リリィが藤木がスケートが得意と知り、興味を持った。
「藤木君って氷滑り得意なの?」
「え、う、うん。それしか特技はないんだけどね・・・」
「へえ、是非見てみたいわ」
「うん、スケートの時期になったら一緒にスケートしに行こうよ!」
藤木はリリィに興味を持たれて嬉しかった。
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