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Epica3-Fマリアージュ事件〜Children’s Adventure〜
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クから水筒を取り出して、「はいどうぞ、リオ」お茶を注いだコップをリオに差し出す。

「いいの! ありがとう! じゃあたしはね〜・・・クッキー!」

リオのリュックから出て来たのは、お土産屋さんで売られてたマリンガーデン印のクッキー缶。それを見たら、きゅ〜、ってお腹の音がわたしとリオのお腹の中から聞こえた。リオは「あっはっは〜、お腹空いた〜!」って気にしてない風だけど・・・。

「あぅ、恥ずかしい・・・」

絶対フォルセティにも聞こえたよ今の音。チラッと見ると、フォルセティも自分の水筒のお茶を飲んで「はふぅ〜」って一息吐いてるところだった。様子からして今のお腹の音には気付いてないみたいで「よかった」ってホッとする。

「何が良かったの?」

「あ、ううん、こっちの話! えっと、いただきます!」

リオが空けてくれた缶からイルカの形をしたクッキーを1枚手にとって、「はむっ」と齧る。うん、美味しい。フォルセティも「じゃあ僕も、いただきます!」ってサメの形をしたクッキーを食べて「美味いな〜」って頬を綻ばせた。

「あたしも、いただきます!」

どれだけ待てばいいのか判らないけど、独りじゃないから寂しくない。3人でお喋りしてると、フォルセティが急に立ち上がって反対側の出口をキッと睨みつけた。そして「2人はここに居て」って告げて、フォルセティ1人でそっちへ向かおうとした。

「待って!」

わたしも立ち上がってフォルセティの右袖を掴み取る。フォルセティがわたしに振り返ると、「大丈夫。ちょっと見て来るだけだから」って微笑んだ。わたしは少し渋ったけど「う、うん。気を付けてね」って袖から手を離した。

「んっ。リオ。ヴィヴィオのことよろしく」

「判ったー!」

リオと2人でフォルセティの背中を見送る。フォルセティが出口から通路の奥へと進んで行って、その姿が完全に見えなくなったところで、カッと何かが光ったかと思えばフォルセティが「うああああ!」悲鳴を上げて、部屋の中央にまで飛ばされてきた。体は強張ることなく、ぐるぐる考えることなく、わたしの体はそれが当たり前だって言えるほどの反応で、「うっく・・・!」フォルセティを抱き止めた。

「「フォルセティ!?」」

「いっつう〜・・・。ダメだ、2人とも逃げて、マリアージュだ・・・!」

足元が覚束ないのにフォルセティはまた通路に戻ろうとした。だから「逃げよう!」ってフォルセティの腕を掴んで、無理やり背後の通路へ戻ろうとした。

「ここでどうにかしないとダメだよ! 逃げた先で別のマリアージュと鉢合わせたら挟み撃ちにされて一巻の終わりになる! どうする、どうすればいい・・・!」

顔を青褪めさせて、こっちに向かって来てるマリアージュをどうやって倒そうか必死に考えて
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