ラブーン
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!脱出だー!」
鯨の胃から無事脱出することに成功する。
前方には偽物の空ではなく、本物の空が広がっている。
天気は快晴、清々しい天気だ。
「で、どうすんだ、こいつら?」
「捨てとけ、捨てとけ」
件のゴロツキの連中はメリー号から放り投げられる。
「な、何だ!?胃酸の海か!?」
「いや、違うわっ!本物の海よ、Mr.9。どうやら私達はまんまとあの海賊達に嵌められたらしいわ」
「どうやらそうらしいな、ミス・ウェンズデー。だが……」
何か喋っているようだが無視である。
最早彼らの存在などどうでもいい。
今はこの鯨、ラブーンのことを考えるのが先である。
捨て台詞を残し謎の2人組は泳いで逃げていく。
本当に彼らは何だったのだろうか。
「いいのか、おっさん?あいつら逃がしても?」
「構わん。あの小童どもを捕まえたところで他のやつらが来るだけだ」
「ん、何だこりゃ?」
その後、ルフィ達はメリー号を双子岬の沿岸に停泊させることにした。
「はーん、この鯨は50年もそいつらを待っているわけか」
「そうだ、すでに彼らを死んでいるというのにだ。……ラブーンは恐らく待つ意味を失うことが怖くて、今なおこの赤い土の大陸に挑み続けているのだろう」
「そんな……」
それは何と悲しい話しだろうか。
信じていた存在に裏切られ、それでもなおこの鯨は50年もの間彼らを待ち続けているのだ。
これではこの鯨が余りにも浮かばれない。
「うおおおおおおお!!」
ルフィが静寂を破り、突っ走る。
ラブーンの巨大な口の裏側を山登りの要領で走り抜けている。
右手にはメリー号のメインマストを担いでいた。
「なあ、あれ俺達の船のメインマストじゃないか?」
「ええ、そうね。私達の船のメインマストね……」
呆れた声のウソップとナミ
本当にルフィの奴は何をやっているのだろうか。
「ゴムゴムのォオオオ〜"生け花"!!」
ルフィはラブーンの東部の新たな傷に容赦することなくメインマストを振り下ろす。
能力込みの攻撃である。
ラブーンの絶叫が響き渡り、血しぶきが上がる。
「「「何やってんじゃ、お前〜っ!!」」」
「船壊すなァ!!」
外野の当然の突っ込み
アキトは額に右手を当て思わず天を仰いでいた。
ルフィはどこまでメリー号を破壊すれば気が済むのだろうか。
船首然り、メインマスト然りである。
まだ、偉大なる航路に入ったばかりであるにも関わらず、メリー号は散々たる有様だ。
しかもその原因が全て船長となると世も末かもしれない。
ルフィはラブーンに頭上から
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