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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百十話 マリファナ畑で捕まえて
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々しき事ながら、帝国全土に毛細血管が如く密売の根が張り巡らせられてる事が露見致したことを、陛下が御憂慮あらされての事である。皆も皇帝陛下の御為に働くように」

参会者はリヒテンラーデ侯爵の言葉に益々、困惑の表情を見せ始める。
その後陛下自らが再度話を行う。

「良いか、帝国全土からサイオキシン麻薬を消し去るのじゃ、それが例え皇族であろうとも一切の憂慮は不要じゃ、グリンメルスハウゼンよ卿に全てを任せる。憲兵隊、宮中警備隊、警察、社会秩序維持局、近衛、全軍は元よりあらゆる物の指揮権を卿に預ける。皆もその旨をしっかと記憶せよ」

居眠りでもしていそうな目のグリンメルスハウゼンであるが、この時だけは、まともに目を見開いて陛下の言葉に応対を行う。

「陛下、この老骨に過分なるご配慮を頂き恐悦至極に存じます。皇帝陛下の御為に残り少ない命を燃えつきさすまで、獅子奮迅致します」
「グリンメルスハウゼンよ、よう申した。期待しておるぞ」

「御意」

その言葉に、内務尚書フレーゲルは職責を侵害されるのがよほど嫌なのか、不満そうな顔をしているが、まさか陛下の御前で不満を言う訳にもいかず押し黙っている。それを目聡く見つけた、フリードリヒ4世は再度だめ押しの言葉を怒気を持ってかける。

「良いか、予が命じたこと努々忘れずにいるのじゃ!」
「「「「「「「「「「「「「「「「御意」」」」」」」」」」」」」」」」」
全ての参加者が皇帝フリードリヒ4世陛下の威厳にひれ伏された状態で自然に深々と礼をする。

その直後、空間スクリーンが出され、マルチタクスで各所に襲撃をかけ始めた憲兵隊、警察の姿が映し出された。前代未聞の、ライブ襲撃中継に、多くの参会者が固唾を飲んで画面を見つめている。

『第18憲兵隊、此より、ボルソン星域補給敞へ急襲を開始する!』
『第3憲兵隊、アイゼンフート星系駐屯基地へ急襲!』
『第67憲兵隊、ガイエスブルグ要塞を捜査開始!』

『第11憲兵隊、此よりカイザーリング艦隊を急襲する!』
カイザーリング艦隊に攻め込む憲兵隊は、口々に【憲兵隊だ!憲兵隊だ!】と名乗りながら突撃をしていく、その中に一際目立つ赤毛の准士官がズームアップされながら侵入していくのが多くの時間を割いて映し出された。

黒真珠の間では、誰1人として、皇帝陛下御臨席の中では外へ出る事も出来ずに、サイオキシン麻薬に心当たりのある者も動くことが出来ずに居たのである。無論彼等の関係先も捜査されて居るために、遅かれ早かれ永遠に動くことが出来なくなるのも直ぐ先であった。

帝国全土を襲ったサイオキシン麻薬撲滅作戦がいよいよ始まったのである。

しかし、皇帝の威厳のある姿を見て危機感を持つ者が現れたのも事実であり、この事件が更なる大事件の原因となったとは、後
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