暁 〜小説投稿サイト〜
とある3年4組の卑怯者
23 暴走
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ファーに座っているみぎわを見て気になった。
「さくら、なんでみぎわはあんなに怒っているんだい?」
「またヤキモチでしょ?」
 まる子が答える。そして永沢が嫌味を込めて言う。
「花輪クンがエミリーと仲良くしているからってくだらないヤキモチ焼きすぎるんだよ。ホント好きだらけで呆れるよ」
 みぎわが怒鳴った。
「うるさいわね!!!」
 一同はビクッとした。
 
 エミリーは花輪に自分の祖母と会うために来日させてくれたことを感謝していた。
 以下は英語での会話となる。

「カズヒコ、日本ってホント素晴らしいわね、来てよかったわ!」
「ああ、アメリカからみるとちっぽけな国だけど、いいところは沢山あるからね」
「それにアナタはハンサムで素敵!」
 エミリーは花輪と両手を繋いだ。花輪は笑顔で反応した。

 エミリーと花輪のやりとりを見て藤木はリリィに話しかけた。
「リリィ、エミリーは花輪クンに何ていっているんだい?」
「そうね、花輪クンはかっこいいって言っているわね」
 リリィは通訳した。が、それもみぎわが聞いており、またエミリーが花輪と手をつないでいるところも見てしまっていた。みぎわはついにこれまで抑えていた怒りの爆弾をとうとう爆発させるに至った。
「ちょっと!!あんた、私の花輪クンに馴れ馴れしく触らないでよ!!」
「み、みぎわクン・・・」
「W・・・What?」
 花輪も、エミリーも、その場にいる全員が驚いた。
(しまった・・・。こんなところで怒ってエミリーに危害を加えたらとんでもないことになるぞ!)
 藤木は慌てていた。
(そういえば、みぎわさんって花輪クンのことが好きだったんだっけ?私の歓迎会(ウェルカムパーティ)やったときも私が花輪クンと仲良くしているのを見て怒っていた・・・)
 リリィはみぎわがなぜこんなに怒るのかを察した。
(やばい、みぎわがキレちまった・・・。どーすりゃいーんだ?)
 はまじも慌てる。
(リリィの歓迎パーティーの時は藤木が怒って止めたけど、今回は誰が止めるんだブー?)
 ブー太郎は誰がみぎわの怒りを鎮められるか悩んだ。
(ああ、もう誰も止められないよ、この嫉妬に溢れるみぎわさんは・・・)
 まる子は誰も止められないだろうと思った。
(でも止めないとエミリーが可哀想・・・)
 たまえはエミリーをみぎわから守らなければ彼女がどんな目に合わされるかわからないと危惧した。
(もっと暴れたらやだな・・・)
 永沢は嫌な予感しかしなかった。
 皆がどうすべきか頭の中で右往左往する中、山田が笑いながら喋り出した。
「アハハハ、エミリーは花輪クンと本当になかよしだねえ。みぎわはきっと花輪クンにきらわれているんだじょ〜」
 全員がその場で石のように動けなくなった。そして(あああ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ