第十幕その四
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「あらゆる水気を弾く防水スプレーでね」
「服を濡れないようにしてだね」
「そうして入ればね」
「大丈夫だね」
「そうよ」
「僕達はお水でも大丈夫だけれど」
それでもとです、かかしはこう言うのでした。
「服がお水を吸ってね」
「重くなるからよね」
「それが問題なんだ」
それでジュリアにも言ったのです。
「だからジュリアに聞いたけれど」
「そうよね」
「けれどそれで大丈夫だね」
「そうよ、お水を吸わないでそれで楽に動けるからね」
お水を吸うとどうしても動きが重くなるのです、かかしは特に服だけでなくその中にある藁までお水を吸って余計にです。
「だからね」
「それで、よね」
「出来る限りお水を吸わない方がいいからね」
「それじゃあね」
「うん、その防水スプレーを身体にも服にもかけさせてもらうよ」
「僕は服と頭にね」
ジャックも言ってきました。
「身体は木だから大丈夫だからね」
「僕はいらないよ」
木樵はこうジュリアに言いました。
「全身ブリキでしかも錆止めはしてあるから」
「だからよね」
「そう、普通にね」
それこそというのです。
「何もしなくていいよ」
「そうよね」
「だから僕に気遣いは無用だよ」
そうだというのです、見れば神宝達はモジャボロと一緒に着替えに物陰に行っています。ナターシャと恵梨香はジュリアと一緒に着替える為に彼女を待っています。
「そういうことでね」
「わかったわ、じゃあね」
「うん、じゃあジュリアもね」
「水着に着替えて来るわ」
「服はどうするのかな」
「念じれば幾らでも小さくな鞄に入れるわ」
そうした魔法の道具も持っているというのです。
「そこには幾らでもものが入るから」
「その鞄も持って来たからだね」
「ここで使うわ」
「とはいってもその鞄は」
「ええ、私が最初から持っている鞄よ」
まさにその鞄だというのです、今ジュリアが実際に持っている。
「これに入れるわ」
「わかったよ、それじゃあね」
「今からね」
こう言ってでした、そのうえで。
ジュリアはナターシャと恵梨香を連れて水着に着替えに行きました、ナターシャは黒の、恵梨香とジュリアはピンクの競泳水着でした。ナターシャはその二人を見て言ったのでした。
「二人共ピンクなのね」
「私ピンクが好きだから」
「私もよ」
「恵梨香だけでなくジュリアさんも」
ジュリアを見ての言葉です。
「そうなんですね」
「ええ、王宮のプールでもそうだったでしょ」
「その水着着ておられましたね」
「それでここにも持って来たの」
「そうだったんですね」
「じゃあ今からね」
ジュリアは皆に声をかけました。
「海に入るわよ」
「そうしようね」
男用の水着に着替えているモ
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