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世界に痛みを(嘘) ー修正中ー
導きの灯編
偉大なる航路へ
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 アキトも平静を装ってはいるが、どこか疲れた表情をしていた。

「アイエェェ……」
「おい、ウソップ大丈夫か?」
「蛙、怖い、怖い……」

 こりゃ暫くウソップは駄目だ、とサンジは感じ、深く嘆息する。
 メリー号は船員の気力も復活しないまま嵐の中を進んだ。



 やがてメリー号の前方に赤い土の大陸(レッドライン)が現れる。

 赤い土の大陸(レッドライン)は眼前に天高くそびえ立ち、雲が頂上を隠す形で頂きの高さが窺い知れない。
 アキトを除いたルフィ達が赤い土の大陸(レッドライン)の迫力に圧倒されていた。

 反してアキトの赤い土の大陸(レッドライン)に対する認識は軽いものだったが

 "ああ、あの山、空を飛んで越えたな"程度の認識である。
 アキト自身、かなり神経が図太くなってきている。

「見て!あそこがリヴァース・マウンテンの運河の入り口よ!」
「野郎ども!面舵一杯だ!!吸い込まれるぞ!」

 リヴァース・マウンテンへと海流が逆流するがごとく山を流れている。
 あれこそが偉大なる航路(グランドライン)へと続く入り口だ。

「「面舵一杯だ──!」」

 サンジとウソップが力一杯舵を切り船を安定させようとする。
 しかし、不幸がとどまることはなく船内に鈍い音が響き、メリー号の舵が折れた。

「舵が折れ……!?」
「嘘でしょ……!?」
「「「「「ぶ、ぶつかる────っ!!!」」」」」

 メリー号に迫りくる運河の門

 メリー号が海の藻屑と化してしまうことを防ぐべく、アキトが能力を発動するよりも早くルフィが動く。

「ゴムゴムの〜……風船っ!!」

 ルフィの尽力によりメリー号は無事、運河を登り始める。
 ゾロの手に掴まりメリー号に無事戻るルフィ

 メリー号は逆流に乗り途轍もない速度でリヴァース・マウンテンを登り、山頂に近付いていった。

「入ったぞ!偉大なる航路(グランドライン)!」
「あとは運河を下るだけよ!」
「なあ、ナミ。前方に山が見えるんだが」
「山?そんなはずないわよ、アキト。この先の双子岬を越えたら海しかないはずなのよ」
「いや、ナミさん。確かにアキトの言う通り前方に山が見えるぜ」

 前方に山が姿を現す。
 それは山などではなく鯨であったが

 その鯨はルフィ達を見下ろす形で咆哮を上げ、その巨大な体躯でリヴァース・マウンテンの運河の入り口を塞いでいた。

「山じゃなくて鯨だったかぁ……」

 アキトは一本取られたぜとばかりに右手を額に当て嘆息する。

「何?気なこと言ってんのよ、アキト!このままじゃぶつかってしまうわよ!!」
「おい、舵切れ!!」
「舵、左だ〜!!」

 ゾロ達が眼前の鯨を回避
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