導きの灯編
偉大なる航路へ
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。
アキトも平静を装ってはいるが、どこか疲れた表情をしていた。
「アイエェェ……」
「おい、ウソップ大丈夫か?」
「蛙、怖い、怖い……」
こりゃ暫くウソップは駄目だ、とサンジは感じ、深く嘆息する。
メリー号は船員の気力も復活しないまま嵐の中を進んだ。
やがてメリー号の前方に赤い土の大陸が現れる。
赤い土の大陸は眼前に天高くそびえ立ち、雲が頂上を隠す形で頂きの高さが窺い知れない。
アキトを除いたルフィ達が赤い土の大陸の迫力に圧倒されていた。
反してアキトの赤い土の大陸に対する認識は軽いものだったが
"ああ、あの山、空を飛んで越えたな"程度の認識である。
アキト自身、かなり神経が図太くなってきている。
「見て!あそこがリヴァース・マウンテンの運河の入り口よ!」
「野郎ども!面舵一杯だ!!吸い込まれるぞ!」
リヴァース・マウンテンへと海流が逆流するがごとく山を流れている。
あれこそが偉大なる航路へと続く入り口だ。
「「面舵一杯だ──!」」
サンジとウソップが力一杯舵を切り船を安定させようとする。
しかし、不幸がとどまることはなく船内に鈍い音が響き、メリー号の舵が折れた。
「舵が折れ……!?」
「嘘でしょ……!?」
「「「「「ぶ、ぶつかる────っ!!!」」」」」
メリー号に迫りくる運河の門
メリー号が海の藻屑と化してしまうことを防ぐべく、アキトが能力を発動するよりも早くルフィが動く。
「ゴムゴムの〜……風船っ!!」
ルフィの尽力によりメリー号は無事、運河を登り始める。
ゾロの手に掴まりメリー号に無事戻るルフィ
メリー号は逆流に乗り途轍もない速度でリヴァース・マウンテンを登り、山頂に近付いていった。
「入ったぞ!偉大なる航路!」
「あとは運河を下るだけよ!」
「なあ、ナミ。前方に山が見えるんだが」
「山?そんなはずないわよ、アキト。この先の双子岬を越えたら海しかないはずなのよ」
「いや、ナミさん。確かにアキトの言う通り前方に山が見えるぜ」
前方に山が姿を現す。
それは山などではなく鯨であったが
その鯨はルフィ達を見下ろす形で咆哮を上げ、その巨大な体躯でリヴァース・マウンテンの運河の入り口を塞いでいた。
「山じゃなくて鯨だったかぁ……」
アキトは一本取られたぜとばかりに右手を額に当て嘆息する。
「何?気なこと言ってんのよ、アキト!このままじゃぶつかってしまうわよ!!」
「おい、舵切れ!!」
「舵、左だ〜!!」
ゾロ達が眼前の鯨を回避
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ