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世界に痛みを(嘘) ー修正中ー
ローグタウン編
始まりと終わりの町
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た。

「ううん、いらない」

 満面の笑みで断るナミ
 その言葉を最後に崩れ落ちる店員

 アキトはそんな店員の姿を痛々しくて直視出来なかった。



 店員という犠牲を生み出した後、アキトとナミは共に並んで人混みのなかを歩く。
 本人達は気付いていなかったが2人とも美男美女であるため多くの人々の視線を集めていた。
 ナミの傍にアキトが佇んでいたため誰もナミに声をかけることはなかったが

「1着くらい買えばよかったんじゃないか?あの店員最後には力尽きてたぞ」
「ん〜、さっきも言ったけど私はもっとラフな格好の服が欲しいのよね」

 あれだけ試着していたというのに気にいった服がなかったのか。
 アキトは未だに女性の買い物が理解出来なかった。

「かなりの数の服を試着してただろ?おしゃれな服や露出の多い服とか。気に入った服はなかったのか?」
「何アキト?ひょっとして私が試着していた露出の多い服に見とれちゃってた?」

 ナミはニヤニヤと意地の悪い笑顔をアキトに向ける。
 サンジならば鼻の下を伸ばしてしまうだろうがアキトはその程度で動じることはない。

「ん?ああ、見とれてたよ」

 アキトはナミの予想を裏切り淡泊な反応を見せる。
 照れの様子は皆無で、変わらずナミの隣を歩いている。
 しかし、そんなアキトの返答が不満だったのかナミは小さく口を尖らせてしまう。

「何よ、もっと良い反応してくれたっていいじゃない」

 どうやら拗ねてしまったようだ。
 私、拗ねてますとばかりにナミはそっぽを向き、こちらに顔を合わせてくれない。

 アキトはそんなナミの年相応な態度が素直にかわいいと思う。

「ナミ、俺が悪かった。お詫びとして今回の買い物の代金は俺が支払うから、それで機嫌を直してくれないか?」

 困ったように頬をかき、ナミの機嫌を取ろうとするアキト

「……それは本当?」
「勿論」
「その言葉に嘘はない?」
「当然」
「ふ、ふーん。仕方ないわね、それで許してあげるわ」

 お金のことになるとナミは意外と簡単に機嫌を直してくれた。
 アキトはそんなナミに苦笑するしかない。

「よし!それじゃあ次の店に行くわよ、アキト!」

 アキトの手を引き次の店を探し始めるナミ
 自分に奢らせる気満々だ。

「はいはい」

 アキトはため息を吐きながらもどこか呆れた様子でナミに引っ張られていった。

 ナミは今の時間をとても楽しんでいるようで終始笑顔である。
 対するアキトの表情も満更でもなく、ナミとの買い物を楽しんでいるように見えた。

「それで、次はどの店に行くんだ?」
「あの真向かいの店よ!」

 アキトを力強く引っ張った状態でナミは真向かい
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