アーロンパーク
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ロンただ1人─
▽▲▽▲
「これで幹部とやらは片付けた。残るはアーロン、お前だけだ」
「ハチ、クロオビ、チュウ、よくも俺の大切な同胞達を……!手前ェ!死ぬ覚悟はできてんだろうなァ……!!」
アーロンは怒りを隠そうともせずに立ち上がる。
表情はまるで般若の様だ。
「お前達は8年もの間、ナミとこの村の人達を苦しめてきたんだろう?だったら報いを受けるのは当然、因果応報ってやつだ。自分達だけが搾取するだけとは都合が良すぎるんじゃないか?」
「舐めるな!下等種族が!!」
その言葉を合図に両者は同時に駆け出した。
先に攻撃を仕掛けてきたのはアーロン
成程、幹部や下っ端の魚人たちとは違い、一線を画す実力だ。
魚人至上主義を掲げるだけのことはある。
アーロンはその剛腕をアキト目掛けて振り下ろす。
魚人の力によって繰り出された攻撃は並みの防御を破壊するだろう。
だが、言ってしまえばその程度に過ぎない。
アキトには通じない。
「下等種族が!くたば……!?」
アーロンが口を開けたのはそこまでだった。
いつのまにか自身の眼前にいたアキト
まったく認識できなかったことにアーロンは驚きを禁じ得ない。
次の瞬間、激痛を体中に感じた。
余りの痛みに立ち止まってしまうほどである。
アキトはアーロンの攻撃を掻い潜り、アーロンの顎・心臓・腹・膵臓の位置に掌底を叩き込む。
能力なしの唯の掌底だ。
しかし、長年己を研鑚してきたアキトの攻撃は並みの掌底の威力を凌駕する。
アーロンは意識を保つだけで精一杯である。
それに加えて顎に掌底を叩き込まれたことにより軽く脳震盪を起こしかけていた。
朦朧とした意識の中、受け身を取ることもできずにアーロンは後方に吹き飛ばされる。アキトはそれでもなお攻撃の手を止めるつもりはない。
後方に吹き飛んでいくアーロンに一瞬で追い付き、回し蹴りの要領で横に蹴り飛ばす。
水しぶきが勢い良く上がり、アーロンが海水の中へと沈んでいく。
アーロンは浮き上がってこない。
暫くその場に静寂が続いた。
「死んだのか?アーロンは……?」
村人達がアーロンが死んだのではないかと騒ぎ出す。
ナミとノジコもアーロンが死んだのではないかと思い始めた。
それに反してアキトはただじっと水面を見つめている。
次の瞬間、アーロンが水の中から勢いよく飛び出してきた。
途轍もない速度だ。
「"鮫・ON・DARTS"!!」
魚人の特性を活かした正にアーロン必殺の攻撃
狙いはアキトの心臓
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