アーロンパーク
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い。
「何だ今のは!?まさか、貴様能力者か!?」
魚人の1人が驚愕を隠せない様子で叫ぶ。
周りの魚人達も皆一様に目の前で起きた奇怪な現象に驚きを隠せない様子だ。
「─」
アキトは何も答えない。
今なお鋭い視線で射抜くはアーロンただ一人
アキトは最初から周囲の魚人など眼中にもない。
そんなアキトの様子に激怒した魚人たちが攻撃を仕掛ける。
だが、幹部でもない彼らがアキトに倒されるのに数分もかからなかった。
「ニュ〜、やるな〜お前〜。幹部以外の魚人だけじゃなくモームまで簡単に沈めるとは」
モームを呼び出したタコの魚人が、静かな怒りを携え、アキトへと歩を進める。
腕をくねらせ、魚人の特性を活かした6本の手の全てに剣を有している。
「さあ、死ね!"蛸足奇剣"!!」
先手必勝とばかりに攻撃を仕掛けてくるタコの魚人
6本という腕の数の利を活かし変則的な動きで敵を翻弄するこの技は確かに奇剣であり、理にかなっている。
「ニュアッ……!?」
しかし、アキトの身に届くことはなく、手刀によって6本の剣は全て砕け散った。
タコは呆然と自身の全ての剣が砕け散る様を見ていた。
余りにもその刀身は脆く、余りにも技巧がお粗末過ぎた。
言ってしまえば6本の剣を力の限り振り回しているだけであり、そこに剣士としての姿は存在しない。
だが、敵もさるもの
幹部クラスと言うのも伊達ではないらしい。
己の剣が使えないと分かるやいなや剣を捨て去り、拳で攻撃を仕掛けてきた。
「タコ焼きパーンチ!!」
どうやら剣士であるのと同時に拳闘家でもあったらしい。
だが、アキトには通じない。
6本の腕によって繰り出される猛攻を全て躱し、顔面を掴んだ後モームと同じ方向に能力を用いて勢いよく投げ飛ばす。
波紋状の衝撃波を宙に描き、タコの魚人は地の放物線と共にアーロンパークから遠ざかっていく。
加えて、為す術無く吹き飛ぶ魚人の身に止めの一撃として一点に集束した衝撃波を飛ばし、コノミ諸島からモーム諸共遠方の彼方まで吹き飛ばした。
轟音と爆風を伴いタコの魚人は海面を幾度もバウンドしながら跳ね、大海の藻屑と化していく。
「貴様よくもハチを!究極正拳"千枚瓦正拳"!!」
格闘家を連想させる魚人の正拳がアキトへと迫る。
狙いはアキトの心臓
だが、アキトは眼前の魚人の正拳を難なく左手で受け止める。
「何ッ……!?」
自身の必殺の正拳をいとも簡単に受け止められたことに魚人は驚きを隠せない。
人間よりも10倍の力を持つ魚人の自分がどれだけ力を入れようともピクリとも動かないのだ。
「─」
能力
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