この世界で生きる
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この世界は鍛えれば鍛えるほど飛躍的に身体を強化することが可能らしい。
2年前と比較し、肩幅や足腰は逞しくなり、筋肉も相当付いた自信がある。
現在、自分は悪魔の能力者
約1年前、死ぬほど不味い実を食すことで能力者となった。
食料が尽き、心身共に疲れ切っていた時に足元に転がっていた奇妙な実を食し、珍妙な能力を手にした。
海から流れ着いたのか、最初からその場に落ちていたのか分からなかったが、とにかくその実を貪った。
途端、口内に広がる不味さ
涙腺は崩壊し、余りの不味さに嘔吐してしまいそうであった。
だが貴重な食料を捨てるわけにはいかず、根性と気力で全て食べ終える。
身体から珍妙な力が湧き上がる。
能力は引力と斥力を自分を中心に発生させる能力
しかし、悪魔の実の特異な能力が発現してから数多の苦難が始まった。
身体から微力に発生する斥力と引力の力に翻弄され、身動きもままならない。
出力を抑え切ることが出来ずに、足元が陥没し、何度も地面をバウンドする。
ある時は斥力の出力を誤り、上空へと吹き飛び、受け身を取ることが出来ずに墜落した。
ある時は能力込みの疾走に失敗し、顔面地滑りをすることにもなった。
引力の出力を誤り、引き寄せた物体に逆に激突し、吹き飛ばされた。
感情の高まりにより能力が発動し、周囲の物体が軒並み引き寄せられ、身体を潰された。
ある時は大気を踏み締め、宙を駆ける最中、能力の持続に失敗し、湖へと落下し、命辛々生還した。
そして、ふとした行動が周囲の森林を破壊し、自身の家までも破壊した。
四六時中、能力が発動し、全身がズタボロへと早変わりする毎日
傷は癒えず、生傷も絶えることはなかった。
絶海の孤島に放り出された影響か、生物の本能とも呼ぶべき生存本能に突き動かされ、能力を切ることが出来なかった。
就寝時にも能力が発動し、自身に迫る脅威を排除していた。
目を覚ませば、周囲が更地と化していたことも珍しくない。
嵐が去った後か、ふとした拍子に能力が暴走したかの二択であったが
こうして悪魔の実の能力の制御には予想以上の時が要されることになった。
◇
修行を開始して更に1年が経過
ただ切実に人肌が恋しい。
万全を期すべくこの島で何年も心身を鍛えてきたが流石に限界が近付いてきた。
否、当の昔に限界は訪れていたが、目を背けていただけだ。
このやるせなさをただひたすら修行へと打ち込むことしか今は出来なかった。
◇
近頃対人戦の訓練の必要性を感じた。
修行へと励み始めてから更に1年経過
遇にこの島を
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