Knight's & Magic & Carrier 1
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親方達が新たな一歩を踏み出そうとして、ふと頭の片隅に引っかかったことを思い出した。
「そう言えば、あいつの研究にも使えるんじゃねぇのか?」
「あいつ?」
「ああ、そう言えば強度不足と出力不足で悩んでたはずですよね」
「皆さん、あいつとは一体誰ですか?」
僕の疑問に親方が答えてくれた。
「腕はたぶんオレより上なんだが、研究がな、理解できないんだよ。陸の上をどうやって船が走るんだよ」
「陸の上を、船。まさか、いえ、可能性は低くても。その人の研究はどんなものなんですか?」
「陸の上を走る船で、中に幻晶騎士を整備可能な空間を用意して、魔導兵装で武装して最低限の自衛と援護をさせるんだって言ってたか」
親方の話を聞いて可能性が高まった。幻晶騎士の常識をかなぐり捨てて始めてたどり着く領域。幻晶騎士を艦載機として、それの中核となる空母。僕と同じ転生してきた人の可能性があります。
やはり強度が足りない。だが、これ以上強度を下げれば艦体を支えきれない。武装も取り外し輸送だけを目的としたにも関わらず、これだけの巨体の内部はスカッスカで搭載できるカルダトアは3機に予備パーツが1機分。話にならない。やはり、この世界では駄目なのか。
設計図を破り捨てようとして、破り捨てることが出来ずに巻いて部屋の片隅に投げた所でようやくそれに気付いた。
「誰だ、貴様は?」
いつのまにか銀髪の小柄な女、いや、男か?が、廃棄した設計図を見ていた。
「すごい。ギャロップにダブデ、こっちはG1ベース、それにフリーデン。それをこんなにも細かくこちらに合わせて設計するなんて」
設計図には名称は記していない。未完の物に栄光あるオリジナルを名乗らせる訳にはいかないからだ。それにも関わらず、こいつは間違いなくオリジナルの名で呼んだ。つまりこいつは!?
「ギャロップ級の積載量を増やすためにはどうする!!」
「後ろに荷台を牽引すればいいでしょう」
「ああ、そうか。同胞なのだな」
「はい、先輩。僕はエルネスティ・エチェヴァルリアです。前世はプログラマーをやってました。今の目標は僕だけのロボットを手にすることです」
「なるほどな。オレはトルティドネス・グラエンド。前世は前世はしがない建築家だ。まあ、食うためにやってただけだ。オレの夢はな、大空母艦隊を作り上げることだ。この世界、正確に言えばこの国だがな、地図で見ると広大だ」
この国の地図を広げる。中々に広大だ。見かけ上はな。
「そうですね」
「だがな、これは領土としてみただけだ。実際の生存領域、それを段階的に分けるとこうなる」
地図の上に紐と駒で区切っていく。
「駒が街で色によって規模が変わる。
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