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マイ「艦これ」「みほ3ん」
EX回:第2話<よぎる不安>(改2.2)
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私の提案に技術参謀も直ぐに頷く。
「そうだな。こっちは日の丸付きの大艇だ。しかも軍本部からの直行部隊だ。それくらい相手も認識は出来ているだろう。誤認識信号如きで、いきなり撃ち落されはしないだろう」

「了解」
機長は副操縦士に目配せをする。彼はパネルを操作してマイクで何かを喋りながら緊急事態信号を送信したようだ。

暫くブルネイ上空で旋回を続けていた大艇だったが、程なく向こうから『受理』の信号が返ってきた。操縦席は安堵に包まれた。

操縦席に座り直した機長が言う。
「では着陸態勢に入ります」
「うむ」

機長は操縦桿を倒し機体は前に傾く。私と参謀は、その様子を確認した後、自分たちの席に戻ってベルトを締める。
 私たちの様子を見守っていた艦娘たちも順次、座席に戻ってベルトを締めた。機内から次々とロックする金属音が響く。

(あとは現地に降りるだけか……)

私は改めて二日前の出来事を連想していた。

 事の発端は一昨日、艦隊司令部からの指令文書だった。
それは今日訪問する『ブルネイ鎮守府(泊地)との艦隊模擬戦に参加するように』 ……との指示だった。

 私は(いぶかし)んだ。そもそもなぜ地方の弱小鎮守府が、いきなり海外なのか? しかも、この時期に。すべて分からないことだらけ。

……とはいえ軍隊で末端の部隊が、いちいち作戦の理由は考えない。上から来た命令には従順に従うまでだ。

そのときの大淀さんの顔が浮かぶ。
「参加する艦娘の名簿を本部に提出するようにと言われています」

「そうだな……」
私は、ちょっと考えて直ぐに机上にあった白紙に、さらさらと鉛筆で書きつけた。

遠征参加メンバー
 旗艦:金剛:Lev.18
二番艦:比叡:Lev.(改)60
三番艦:日向:Lev.(改)51
四番艦:赤城:Lev.(改)39
五番艦:龍田:Lev.(改)59
六番艦:夕立:Lev.(改)15

ほか、
祥高(秘書艦)
寛代(通信)
青葉(取材)
夕張(整備)

「こんな感じだ」
私は祥高さんに渡した。彼女はサッと見て、特に異議を唱えずに大淀さんに回した。

すると彼女の方が意外な表情をした。
「あの……お盆の参加者、そのままですか?」

「ああ、ここで今さら誰を選んでも五十歩百歩だろう? くじ引きをするよりも早いだろう」

 困惑した表情の大淀さんだったが意外にも秘書艦も同意した。
「そうですね、変に考えるよりも、お盆休暇のメンバーを中心にした方が気心が知れて良いでしょう」

「はい」
渋々といった感じの大淀さんだった。

私は説明した。
「遠征部隊は長時間、行動を共にするからね。私も寝食を共にした艦娘たちの方が、ちょっと安心だよ」

その言葉で
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