78部分:第七話 関羽、山で三人の戦士と会うのことその十一
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と表裏一体の存在であると言っていい。
「そんなのがよ」
「何処に出るんだ?」
「こっから北の方にな。何か凄い化け物らしいぞ」
「そんなに凄いのかよ」
「えげつない化け物なのかよ」
「ああ、滅茶苦茶強くてな」
まずはそこから話された。
「どんな奴が来ても叩きのめす位にな」
「どんな奴もって」
「そんなにやばいのかよ」
「身の丈二丈はあってだな」
大きさまで語られる。
「大きな岩まで平気で動かしてな」
「うわ、怪力かよ」
「強くてでかいだけじゃなくてかよ」
「らしいな。そういう奴が出ているんだと」
「山賊よりやばくはないか?」
こんな意見が出て来た。
「それだとな」
「ああ、そうだよな」
「そんなのがいたらな」
「まずいよな」
「全くだよ」
そして誰もがまた困った顔になるのだった。
「董卓様はどうされるんだろうな」
「無視もされないだろ」
「そういう方じゃないしな」
董卓の評判はやはりいい。慕われてさえいるのがわかる。
「それじゃあ手を打たれるか」
「けれどなあ。あの人って優し過ぎるよな」
「確かにな」
こうしたことも言われた。
「どうもな」
「それに真面目過ぎるしな」
「いい人過ぎるんだよ」
これが彼等の董卓の評価だった。
「あれで今の御時世大丈夫なのかね」
「利用されないといいけれどな」
「そうだよな、世の中悪い奴は多いぜ」
逆に利用する始末であった。
「ああいう人は利用され易いからな」
「何もなければいいけれどな」
「逆に俺達の方が不安になるぜ」
そんな話をする始末だった。彼等の方が心配する董卓はだ。決して評判の悪い人物ではなかった。むしろ領地ではその逆であった。
第七話 完
2010・4・19
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