決勝開始
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浮かべて剛に小さくお辞儀する。
「それじゃあ先攻後攻を決めるよ?1、2、3で行くからね」
穂乃果と英玲奈、二人が3と共にジャンケンを出す。その結果英玲奈が勝利した。
「先攻でお願いします」
「「!!」」
先攻を求めたUTX。しかし、ここまでコールドで勝ち進んでいたUTXがあえて先攻を選ぶ理由がわからなかった。
(まさか俺たちを先攻にさせないために?いや、そんなバカな・・・)
考えすぎだろうと考えるのをやめた剛。それから審判からの注意事項を受けてからそれぞれベンチに戻っていく。
「剛さん。相手の監督知ってるんですか?」
「あぁ、まぁな」
お互いに見知ったような反応をしていたことに気が付いていた穂乃果がそう問う。それに対し剛は受け流そうとしたが、ワクワクとした目で見てくる少女を見て逃げられないと悟った。
「あいつは俺らの代のUTXのキャプテンだ。大学一年からレギュラーだったけど、それ以降は野球部をやめたって聞いてたけど、ここで監督してたのか」
有力な選手が大学で野球をやめてしまうことは多い。彼もその一例だったようで、剛は同じリーグに属していたが2年生からは一度も姿を見たことがないらしい。
「にこちゃんと花陽ちゃんが言ってましたけど、あの人が監督になってからUTXはいまだに負けなしらしいです」
「あいつっていつ監督になったの?」
「4年前・・・だったかな?」
4年前となると剛が大学2年生だった頃のため、彼は西村が大学もやめて母校の監督になったのだと悟った。勿体無いと思いつつもとやかく言える立場ではないのでその話題には触れずにベンチへと戻る。
「ごめ〜ん!!後攻になっちゃった!!」
「後攻?UTXか先攻を取ったんですか?」
ベンチに戻り先攻後攻を告げる穂乃果の周りに人が集まってくる。その際相手側のベンチでも監督とキャプテンが中心になって円陣を組んでいるのが見えた。
「プレイボール!!」
けたたましくなり響くサイレンの音。この日の先発マウンドに立つのは長髪の少女。セットポジションからスッと一本足で立った彼女は、大きく左足を踏み出し腕を振るう。
「ストライク!!」
幸先よくアウトローでストライクを取る。続く2球目は内角へのストレート。その結果打者はサード前にボテボテのゴロを打ちあえなく凡退する。
(ふぅ、まずは1人)
昨日見せられたデータのせいでいつもよりも緊張感が増している。続く2番打者は左打席に立つと、早速バントの構えを見せてくる。
(それでもやることは変わらない。ストライクでどんどん行くよ、海未ちゃん)
(えぇ、わかってますよ)
体を倒しての投球。その
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