暁 〜小説投稿サイト〜
転生も転移もしていない私が何故ファンタジーの世界で魔王と呼ばれる事になったのか。
夜明けまであと少し
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「おい人工知能……」
『うん? どしたの?』
「どうしたの? ではない! 何だこれはっ!」
『え? 通信用アンテナだけど?』
今私はラボの隅で頭を抱えている、その理由は目の前でボロボロになったステンレス棚に映る自分の姿を見てだ。
ああいかんちょっと落ち着け、ここで怒りに任せて焦ってはこのクソAIの思う壺だ、今までの経緯を考えるとヤツは私を弄んで返ってくる反応を楽しんでいる節がある、取り敢えず落ち着いて今までの事を頭の中で整理しつつ現状の把握に努めるべきだろう。
先ず私が眠っている間に世界に起こった事をヤツに確認確認しようとしたが、情報量が多過ぎて口頭ではいつまで掛かるか判らないと言われた、うん、それは確かだ。
で、その手間を省き効率的に情報を取捨選択する為、ヤツが保有している情報を一旦私にダウンロードして、その情報は適時必要毎に私が検索してはどうかと提案された。
確かに数万年分の時事情報を一々聞いたり検索するのは効率的では無い、その点ではヤツの提案は凄く真っ当で効率的なのは確かだ。
故に提案された案を呑んだ、ここまではいい。
しかし衛星から膨大なデータを受け取る為には現状の脳内デバイスでは機能が足りず、色々なアップデートが必要という事が判明した。
まぁそれはそうだろう、私の脳に埋め込まれた生体デバイスは安定して定着しているとはいえ、まだ調整も何もしていない素のままなのだから。
故にヤツの保有しているデータの中から今回のデータ通信用ソフトの一部だけを通常通信で受け取り、それで高速データ通信デバイスを活性化、機能が立ち上がった後は必要データを更に衛星から受け取り、それからデバイスの基礎設定とアップデートを済ませ、適時必要な情報を受けとる事にした。
そんな訳で始まったシステムのアップデート、それは元々デバイスの開発段階にテストするべきソフトだったのだが、被験者である私がまだ処置を受けている段階ではそれを含め検証が出来ない状態の為、まだ全ては基礎部分しか完成していないのは知っていた。
だがしかしそのソフトウェア群は受け取った時チェックをすると実用に足る物もあれば、まだまだ検証の余地が残る機能の物やら、何の為に作られたか判らないという怪しい物も存在していた、果たしてこれらを脳というデリケートで文字道理自身の頭脳にインストールしても大丈夫なのだろうかという一抹の不安はあったが、実行しなければある意味何も始まらない。
暫くそれらを見つつ検討をしてみた物の、何も答えは見つからなかった、そんな訳で取り敢えず私はデータをインストーラーで全て一度にインストールする事を避け、一つ一つ確認しつつ展開していく事にした。
それから始まったデバイ
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