暁 〜小説投稿サイト〜
和-Ai-の碁 チート人工知能がネット碁で無双する
第二部 北斗杯編(奈瀬明日美ENDルート)
第53話 選択する未来
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私はもう大丈夫だ。
別れるときには最後の涙くらい流させて欲しいけど、私は彼がいなくても囲碁の棋士として道を歩むと決めた。
だから残りの時間を後悔しないようにする。
彼は元の世界に戻れなくても、もう今年を最後に和-Ai-を手放して私に譲ると言ったけど断った。
私が和-Ai-先生から指導を受けるのは今年が最後だ。
彼が和-Ai-を手放して生きるなら、私も和-Ai-に頼らず生きていこうと決めた。
二人だけの秘密を手放して互いに一人の人間としての未来を生きる。
私は自分に才能があるなんて思ってないし、努力だってプロなら誰だってしてる。
私がプロになれて女流タイトルが取れたのは才能でも努力でもなく、貴方と出会えたという「幸運」だ。
たぶん成功してる人って才能や努力だけじゃなくって最後は運を必要としてる。
生まれや育ちや環境や交友関係って個人の才能や努力だけでコントロールできるものじゃない。
彼が言っていた才能があって努力すれば、その道で食べていけるプロにはなれる。
プロのなかで一流と二流を分けるのは想いの強さで、そして一流と超一流の差は幸運だと。
プロになったのに、ずっと先生に指導碁を打ってもらってるような人はいない。
私はどこかで和-Ai-先生の強さに頼ってて、自分の想いを信じることができなかった。
超一流になれるかなんてわからない。けど今の幸運に縋るだけじゃあ私はきっと一流にはなれない。
だから私は「幸運」に感謝して、「幸運」に頼り切るのを止める。
けど彼がいる間に天元のタイトルを贈るために後少しだけ先生に力を借りる。
和-Ai-のノートパソコンを起動し互先で指導碁を打ってもらう。
事前に決められた時間にKGS囲碁サーバーにAiの名でログインして雲南チーム所属の棋士たちと対局する。
今は殆ど彼が和-Ai-のノートパソコンを使うことはない。信頼して任せて貰っている。
だから私は画面の右下の小さなアイコンが静かに点滅していることに――
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気づかなかった → 第54話へ(奈瀬明日美ENDルート)
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