暁 〜小説投稿サイト〜
和-Ai-の碁 チート人工知能がネット碁で無双する
第二部 北斗杯編(奈瀬明日美ENDルート)
第13話 碁界鳴動
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したのは懐かしい記憶だ。
桐嶋堂という僕の会社が楊海が開発する囲碁プログラムのスポンサーの一つになった。
また米国の慈善家が囲碁普及のために非営利で運営しているインターネット囲碁対局サーバの立ち上げにも協力した。
こちらは各国の有志がボランティアとして協力することで成り立っているが、桐嶋堂がスポンサードし桐嶋堂囲碁サーバ(kirishimado Go Sever, KGS)という名称で運営されている。
KGSでは棋譜データを収集しており、将来的には六段以上のプレイヤーによる対戦棋譜を囲碁AIの学習データに用いるつもりだ。
またAiの対局の場をWWWGoからKGSに移すことを考えている。このまま対策も無しにAiの対局を続けるとWWWGoではサーバが落ちる可能性があるからだ。
大学を卒業したら海外向け囲碁書籍出版や販売事業も考えている。というわけで今や大学生社長である。
塔矢行洋が中国リーグ、北京チームと契約を結び国際棋戦へと活躍を広げたが、雲南チームに所属する楊海が派手に活動を行っている和-Ai-思い切ったコンタクトを取って来た。
面白い内容だったので返事をしてお互いに内容のすり合わせをしているところだ。中国棋院からの反応によっては原作にない戦いの舞台を和-Ai-のために整えることができる。
炎上案件はついに韓国棋院が公式で動き始めた。
韓国棋院が公式サイトで和-Ai-に対して正々堂々と正体を現して欲しいと発表。
これに対して和-Ai-は自らの公式サイトで自分に勝ったら姿を現すと豪語し返答。
プロレスのマイクパフォーマンスばりのやりとりが双方で交わされる。
それに乗った英国のブックメーカー(賭け屋)が和-Ai-に勝った棋士に賞金5万ドルを支払うと発表。
国際棋戦の個人戦優勝賞金や日本の七大タイトル戦の金額には及ばないが、公式棋戦NHN杯の優勝賞金を超える金額が和-Ai-という正体不明の棋士の勝敗に懸けられることとなった。
韓国棋院の棋士と和-Ai-のKGSサーバでの三番勝負のネット碁対局が決まる。
対局はコミ7目半の中国ルールを使い、持ち時間は両者3時間。
韓国側が定先(置石が無し、コミなしで行われるハンデ対局)で構わないと言ってきたので全て和-Ai-が黒番の互先。
和-Ai-が正体を隠しているため、韓国棋院の棋士も匿名で対局する。勝利したら名前を公表するらしい。
世界中が注目し韓国棋院は大盤解説の生配信を発表。
日本棋院にも問い合わせが相次いだが主催や権利元がハッキリしないということで大盤解説などは見合わせた。
これから原作を超えて囲碁界は大きく動くだろう。
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