暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは『絶対零度の魔導師』
アージェント 〜時の凍りし世界〜
第二章 《暁に凍る世界》
ドキドキ!?温泉パニック!!A
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お話を聞いて、少し吹っ切れましたから。」

「そ、そうですか………私も、何となくそんな気がします。」

フェイトがそう言った所で、二人の元に近付く足音が響く。おそらく先の二人が探し物を見つけてきたのだろう。ミミとしても特に手を掛けて隠した訳では無いので、見つかる頃合いの予想も経っていた。

「……では、私は失礼しますね?」

「え?ああ……ありがとうございました。お陰で、何とかなりそうです。」

「……それは、お互い様です。」

ペコリと頭を下げ、踵を返すミミ。フェイトは廊下の角に消えるまで、その姿を見送っていた。それから間もなく、フェイトの元になのはとはやての二人が戻ってくる。

「フェイトちゃん見つかったよ!……フェイトちゃん?」

「どないしたんや?誰かと話しとったみたいやけど。」

「………ううん、何でも無い。ありがと、なのは、はやて。」

フェイトはそう言うと笑って振り返り、そこで自分が下着を盗られていた事実を思い出し、再び赤面するのであった。





十分に時間を稼げたと判断したミミは、元の姿に戻り、一直線に部屋へと戻った。そこには既に湯から上がった暁人がおり、愛機(ハボクック)のメンテナンスをしていた。

ミミが戻った事に気付き、暁人が口を開く。

「……何だか知らんが嬉しそうだな。」

「そうですか?……そう言うご主人様こそ。」

「当たり前だ。氷雪が笑ってるんだからな。」

当然の如く言い放つ暁人に、ミミはブレないものだと苦笑する。

「……ミミ、あの作戦、やっぱり考えなおーー」

「やりましょう、あの作戦で。」

暁人が言い切るのを遮り、ミミが宣言する。

「……いいのか?」

「いいも何も、私はご主人様の使い魔です。ならば、貴方の意向に従うのみです。」

きっぱりと言い切るミミ。その後、少し考えてから再び口を開いた。

「……それにーーー」

「それに?」

「ーーー判らない結果を、やる前から心配はできませんから。」
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