暁 〜小説投稿サイト〜
転生も転移もしていない私が何故ファンタジーの世界で魔王と呼ばれる事になったのか。
更に夜はふける
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ファンタジー映画というジャンルに様変わりする。
人類を滅亡させたこの細菌は、人類と一部の動植物を死滅させたが、同時に他の動物には劇的に作用……簡単に言うと進化を促し、滅亡した人類にとって代わる新しい生命体を世に放つ事になった。
私の事を魔王と称し、今私の寝床を占拠してスヤァしているこのネコミミ少女も、そんな進化を果した新たな世界の住人であり、現在世界は様々な種の動物……いや、新人類が生きるファンタジーパラダイスに変貌していると言う事である。
この辺りも色々と突っ込み処はあるが、実際私はまだ周囲の状況も碌に把握出来ていない状態にある為に、この辺りはまた自分の目で確かめてみようと思う。
さて、ここまで話が進んでしまった後に言うのは少し遅い気がするが、個人的にだがそれ以上に重要な問題がまだ残っている、それは他でも無い『私』という存在だ。
お喋りAIの言によれば人類は企業がやらかしたバイオハザードで滅亡したという事である。
ここから色々な謎が浮上してくる、先ず何故私はその細菌に犯されず生き残ったのか。
次にまだ試験段階にも至っていないコールドスリープという胡散臭い設備に放り込まれ、しかも万を越す年を経た上で、何故私は無事だったのか。
実際の話、その設備を維持する動力、つまり電力等はどこから得ていたのか。
ぱっと思い浮かぶだけどもこれだけの突っ込みポイントが存在する、その辺りに納得の行く説明がなければ私は現状を受け入れられたとしても、この頭の中に語り掛けてくる自称AIという存在を心から信用する事は出来ないだろう。
『あー、まぁそういう考えになるのは仕方ないとは思うけど、もうちょっと他人を信用すると言うか、心を開いてくれてもいいと思うんだけどなぁ』
人類の滅亡と言う割とシャレにならない話題を振った直後に、こんな軽い口調で暢気に話すヤツをどう信用すればいいのかとも思ったが、そこを突っ込むと余計な話に及びそうだったので取り敢えずは黙っておく事にしよう。
そして私は思考を深い部分へ沈めず、聞く事と、耳に入る情報を心に留める為に終始する事を決め込み、その情報に付いて考察するのは後回しにする事にした。
目の前ではネコミミ少女が暢気に寝返りを打ち、こっちに向けたシリから生えるシッポがゆらゆら揺れているのがなんとなーくやる気を削ぐ形に作用している気がしないでもないが、それも取り敢えず深く関心を持たない事にする。
そんな色々な諦めと戒めを心に留めつつ、次にフォルテから聞かされた情報は今までの物より遙かに驚きと胡散臭さに塗れた物であり、それを聴いた後に起こった出来事、更にそこから始まる諸々はある意味私の常識と、精神の安寧をゴリゴリと削ってい
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