第六章 Perfect Breaker
月下の疾走者
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「侵入者?」
「ああ」
深夜の会議室。
むにゃむにゃと眠そうに目を擦る蒔風は、矢車から話を聞いていた。
「どういう奴かはわからない。だが、確実に視線を感じた」
「俺もだ。兄貴が気づいてなかったら、気づかなかったと思う」
どうやら、侵入者らしい。
しかもこの時間の今のタイミングでだ。
そこで、蒔風は思い出した。
そう言えばヴィヴィオが何かをなくしたらしいという話を、なのはがしていた気がする。
お仕置きしておいた、と言っていたがなんなのかは知らないが。
そして、更に資料の紛失だ。
もしこれがその侵入者の仕業ならマズイ。
「姿を見たわけじゃ・・・ないんだな?」
「ああ。だから透明なのか、瞬間移動なのか何かは解らないが・・・・」
「う〜ん・・・・だ、めだ・・・ねむ」
緊急事態だと言うことで一応起きようと頑張る蒔風だが、どうしても眠気には勝てない。
目を擦りながら、ついウトウトとしてしまう。
と、そこで一応見回りに向かっていた城戸が帰ってきた。
ミラーワールドからも見てみて、ドラグレッダーと共に索敵したが見当たらないと言うのだ。
「たま〜にコイツがピクンッ、てなったから、いるとは思うんだけどなぁ〜」
ドラグレッダーが何かを感じた、というのならば、それはいるのだろう。
ただ、ミラーワールド内ではないらしい。
「外だったんだな?」
「ああうん。ミラーワールドの外に感じてた」
完全に寝入ってしまった蒔風を置いて行って、三人は会話を続ける。
そこにさらに、上空から探していた蓮も、変身を解いて帰ってきた。
「空からは見当たらなかったな。ダークウイングも何も感じていなかった」
「じゃあ建物内か」
「なあなあ、透明だったら一体どういう能力なんだろうな?」
「「「は?」」」
事態はかなりマズイ。ショウを起こしに行こうかと考える三人に、城戸の言葉がその場の緊張を破った。
「だってさ、相手は「攻撃の完全」とか「防御の完全」だろ?じゃあ透明だったら「薄さの完全」とかかな〜って」
「お前はくだらないこと考えてないで・・・」
「いや、それはありかもしれない」
呆れながら諌める蓮を、矢車が止めた。
確かに、そっちからの考え方はありかもしれない。
あの戦場を見ていた矢車は、勘ではある物の侵入者はあの四人ではないと感じ取っていた。
どれも違う気がする、という程度だが、矢車は確信していた。
「五人目の仲間、ってこ
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