第六章 Perfect Breaker
魔術師の起動
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ばすことも可能かもしれない」
もしそうであるならば、二人に飽き、他の者へと向かうかもしれない。
しかし、彼は強者との出力比べを求めている。
そして彼の認識の中で最強のショウを破ったとなれば、興味が失せた瞬間ここごと吹き飛ばすことも、考慮しなければならないのだ。
「いま、この状況であれを倒せる可能性はこれしかない」
「大丈夫なのか」
「やるっきゃないだろ?この状況」
その一言で、クラウドとショウは準備に入る。
翼を広げ、そこに皆の勇気が集まっていく。
「EARTH」内での士気は上々。
加えて、この状況がわかればさらに呼応もしてくれるだろう。
問題は、これを行うと再び実行可能になるまで一日ほど空くことだ。
だがショウは、それを踏まえたうえでこの作戦で行くことに決めた。
「ったく・・・・不利な状況からの逆転劇は蒔風の得意分野だってのにさぁ・・・まあ、これはあれだ。多分・・・・そろそろ俺にも、ジレンマ突破しろってことだろよォッッ!!!」
ゴゴォゥッッッ!!!
ショウの背後に出現したかのように襲い掛かってきたオフィナの顔面に、見もしないで振り返りいきなりショウが拳を振るった。
それに対し、オフィナはそのままの体勢でヘットバットをブチかまして対抗する。
「ここから余計なおしゃべりは無しだ」
「いいねぇ、やり合おうぜ!!!」
フッ、とショウが力を抜き、オフィナの状態を崩す。
そして一回転して、その落ちてきた側頭部に踵からの後ろ回し蹴りをブチ当てた。
とんでもない爆音がして、オフィナの身体が吹っ飛んだ。
バァンッッ!!
地面を殴り、その威力で勢いを殺すオフィナ。
その土煙をかぶり、理樹とアライアがそれでも一切気にすることなく戦闘を続行していた。
目を細めるような土煙の中で、アライアの眼光は正確に理樹を捕えていた。
この程度の宙に舞った砂利では、瞳を閉じる必要など皆無だ。
振るわれた拳が、理樹のバリアと衝突して甲高い音を上げていた。
「グッ!?」
「はぁっ!!」
その衝突音は、ガラスをこすり合わせたかのようなものに酷似していた。
甲高いその音は、理樹のバリア内で反響して彼の鼓膜を刺激して行く。
「流動!!」
「っと!!?」
そしてまた、理樹がバリアを流していく。
体勢を軽く崩したアライアが、体勢を整えて振り返ると
バチィンッッ!!
「こっ・・・!」
「っ・・・」
その首に、薄く研がれたバリアが左右から襲い掛かっていた。
普通なら首は横に寸断され、上半身と永遠の別れをするはずなのだが
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