第六章 Perfect Breaker
魔術師の起動
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て二分して防御する。
「あいつ、砲撃までできるのか・・・」
土煙の中でユラリと立ち上がるオフィナ。
その腕は通常時から数倍に膨れており、拳が地面に届くほどの物になっていた。
ゴリッ、と地面を抉って握り、それをクラウド目掛けて投げ飛ばそうと、右腕を後ろに振り上げていく。
「?・・・・まさか!?」
「避けろ!!!」
ブンッッ!!!
そしてクラウドが察し、ショウが飛び込み、オフィナがそれを投げたのが同時だった。
クラウドはもはや回避は無理だとして、大剣を数本組み上げて盾にして体を固めた。
オフィナが投げ放った土塊は、一瞬のうちに大気との摩擦に発熱発光、その光を尾に引いて、灼熱の砲撃のようにクラウドへと飛来して行った。
それを、飛び込んだショウが蹴り飛ばす。
右足での飛びまわし蹴りに近い体勢で、その先端部の、もはやマグマと形容できるレベルの土塊を蹴り飛ばした。
それはクラウドの脇を飛びぬけて行き、やがてどこかに落ちるわけでもなく、土塊が蒸発することで虚空に消えて行ってしまった。
「な・・・・」
「つっ・・・・くそ」
「おー、蹴り飛ばすとはやるじゃねぇか」
着地し、冷や汗を流すクラウドと、対照的に煙を上げる靴底をにじり消すショウ。
オフィナは飛んで行った土塊を、観察するかのように手を当てて見上げていた。
「・・・・・俺はそう長くいるわけじゃないが、「EARTH」の中じゃかなりの高出力を自負している」
「そうだな。あのシュン以上だからな」
「お前だってもう蒔風と変わんねーよ」
遠まわしにお前以上だ、と言われても、クラウドの表情は一切変わらない。
そんな言い合いにムキになるような彼ではない。
クラウドの表情がそれでも変わったのはつまり、そう言う理由からではなく
「あいつに対抗出来る奴は・・・・いない・・・・!?」
「真正面からじゃあ・・・・とても無理だ」
遠くで「なにやってんだ」とオフィナが叫んで来いよと誘っているが、二人は冷静に話を進める。
無策で突っ走っても、潰されるのがわかっている相手に突っ込むほど彼らは勢いで戦う男ではない。
「どうする?」
「作戦は一つ。集めろ」
「あつ・・・っておい!!」
「俺が時間を稼ぐ。それまでにお前は出来るだけその翼に収束させろ」
ショウが片腕を広げる。
ザァッ、と言う音と共に、そこから幕のように刃が出現した。
魔導八天
天剣の裏
魔たる美しさを秘めた、八本の剣
「まずあれを突破しないと、先に進めないんだ。そも、あいつの限界が知れない以上、ここの敷地ごと吹き飛
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