第六章 Perfect Breaker
状況不利の戦場
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までヒビが入っていく。
割れた枚数が少ないのは、あくまでもこの一撃の威力がショウへと送られているからだ。
瞬時に、翼刀が全員を背中で押し込みながらバックステップしたのでそちらは無事だが、遅れていたら戦闘不能になっていたかもしれないほどの「攻撃力」
ショウの迎撃は、咄嗟にとった予備動作なしの攻撃としては、タイミングも威力もばっちりだった。
はずなのに
(どんだけの攻撃力だ・・・よ・・・!?)
拳を突き出した状態で、ショウは動けなくなっていた。
「EARTH」において、最高出力ならば蒔風を凌駕するこの男がである。
しかも相手からの攻撃は、一発ではあるがそれはまだ終わっていない。
いまだにその威力は叩き込まれていて、ショウはそれに耐え、流すのに全神経を使っているのだ。
それでもそのほとんどをショウへと流しきっているのは、男の技量と言うよりはその力が大きすぎて流しきれないと言うのが正しい。
「おらおらその程度かよ「EARTH」の最高火力ってのはよォ!!」
(ッ!?まず、このままだとオレが潰れ・・・・)
男がなおも叩き潰そうと押し込んでくる拳の威力は、初撃から下がるどころかさらに上がった。
ショウの拳は既に開かれており、掌でそれを押し返そうと耐えている。
血が吹き出し、荒れ狂う大気の摩擦でジリジリと肌が焼けているのがわかる。
「あぁ!?不意打ちで終わるのかよつまんないぞ!?」
(バッ・・・カいうんじゃ・・・・)
つぶれる。
それをショウが覚悟した瞬間
「――――凶」
「あん?」
「斬りッッッ!!!」
バガガガァァァッッッ!!!
巨大な大剣が男の肥大した腕に叩き込まれ、「凶」の字に血が流れ出た。
同時に大男は下がり、ショウが掌を震わせながらしゃがみ込んでしまう。
「おい、大丈夫か」
「は・・・まさか助けてくれるとはな」
「相手の力をギリギリまで見てた。あれはまずいぞ」
膝立ち状態のショウの隣に、クラウドが立つ。
「凶斬り」の威力から見て、あの出血量は少ない。
見ると男の左手、手刀部分が赤くなっていた。
恐らくはとっさにあそこで凶斬りを受けたのだろうが、咄嗟がゆえに受け切れなかったというところか。
「お前は・・・・」
「攻撃こそ最大の防御!!攻撃は最大の手段!!俺の受けたのは「攻撃の完全」だ!!全部ぶっとばしてやるから、なんでもこいやぁ!!」
笑いたくなるような戦術。
しかし、それを可能にしてしまうほどの出鱈目な攻撃力。
二人掛かりでも構わんと、男が肩を構えてタックルで突っ込んでくる。
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