第六章 Perfect Breaker
雨 降って
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『この魔女・・・・ワルプルギスの夜とやらは、以前にも出現しているらしいな』
「ええ」
『報告書によると、ミッド市内で行われたインターミドル・チャンピオンシップの会場だった』
「それ以前にも出現した可能性は否めませんが。しかし、その存在はすでに消滅しました」
『うむ。確かにそうあるな』
『魔女と言う存在が消え、代わりにマジュウとかいうものが存在するようになってしまったらしいが?』
報告書を手に、男がその内容を読み上げる。
魔女は消え、その因果から解き放たれたとはいっても破壊された見滝原一帯の街はそのままだった。
全てがなくなったわけではない以上、見届けた「EARTH」はそれをまとめる必要がある。
そして、それを時空管理局にも渡していたのだ。
事実、魔法少女たちに真実を伝え、彼女らのソウルジェムを集めるには時空管理局の力がなければ不可能だった。
『信じられんな。14歳の少女がまさかこのようなことを為すとは・・・・』
「待ってください。マジュウ出現は彼女たちの責任ではありません」
『ああわかっている。そのことを言いたいのではない』
ピ、という短い音がして、新たにモニターが出現する。
そこには、襲撃されたインターミドル・チャンピオンシップ開催会場の映像が流れていた。
だが、そこを襲撃しているのはワルプルギスの夜ではなく巨大なマジュウだが。
『君の言う話では、この襲撃もワルプルギスの夜のものらしいが・・・・』
「報告書を読んでいただければわかると思いますが・・・・」
『ああ。改変され、全時間軸の魔女が消えたのだろう?よって、あまりに大きな自体はこのようにして残ってしまったと』
実際は違う。
あのワルプルギスの夜の襲撃がなければ、翼刀たちは見滝原に行ってなかったし、その結果としてまどかたちは最悪の末路を辿っていた可能性もあった。
こうして、ある種のタイムパラドックスから来る因果律が、このように事実を変えてしまったのだ。
事実、これ以外のワルプルギスの夜が原因とされた大災害と呼ばれたものは、全て消えていたのだから。
しかし今そのことを言ってもしょうがないので、蒔風は相手が理解しているように理解すれば良いとして、先に話を進める。
「いい加減、話を本題に移してもらえませんか。自分も暇ではないので」
『異世界との交流企画をしているんだったかな?』
『時空管理局からも、八神君が出ているそうだな』
『おぉ、彼女ならば華になるな』
「お三方」
勝手に盛り上がる三人に、蒔風の一言が止めにかかった。
珍しく、蒔風が苛立っていた。
この三人の会話は、こうしてみると朗らかなものだ
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