第六章 Perfect Breaker
緊迫の再会
[5/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
機はこれまでもあった。
最大の物で赤銅大戦だ。
しかし、あの時には世界の抑止も、世界の助力もない。
蒔風、ショウ、翼刀の三人がそろい、他のメンバーが脇を固めれば勝てる相手だったということだろし、加えて、赤銅も消滅を願っていた節がある。
それに対し、ここでそれが発動するということは
蒔風が腕を振るい、引いてから拳を突き出す。
打滅星の体勢を取って、放たれたそれは男の顔面に伸びる。
「打ほ・・・・」
ガッ!!
「・・・腕を回してからの打滅星。だが、これなら」
それを、男が止める。
まだ腕も伸びきっていない状態のそれを。
男の左手は、蒔風の右肘の内側に添えられていた。
それがつっかえ棒のようになって、それ以上の拳を止めていたのだ。
返す身体で、蒔風が左掌底を伸ばす。
「!!」
ブチンッッ!!!
その左腕を、男の腕が引き裂いた。
蒔風の腕が舞い、離れたところに落ちる。
「ッ゛・・・・!!」
鮮血が舞い、男の顔にも二、三滴ほど付着する。
蒔風の顔面が、信じられないものを見るかのように驚愕に染まる。
見開かれた眼は、先を失った左腕と、男の顔を映し出す。
男の顔が勝利を確信する。
いくらなんでも、腕を失っては蒔風と言えど――――
「六風――――」
「なぁ!?」
だが、蒔風は一瞬のそれをも今は飲みこみ、拳にエネルギーを込め上げる。
彼の使う六つのエネルギーを、拳に乗せてブチかます。
「させるか・・・!!」
「―――波爆ッッ!!!」
男の反撃。
それと同時に、蒔風の右拳がうねりを上げた。
男の手には、光の槍が。
それを掌底と共に蒔風の胸に押し当て、その体を貫いた。
対して蒔風の拳は、男の腹部に叩き込まれる。
エネルギーが暴れまわり、男の背から吹き出して、暴風となって吹き飛ばす。
両者ともが同時に吹き飛び、余剰エネルギーがビルの窓ガラスを叩き割る。
十秒
その三倍以上に感じただけの静寂の後、瓦礫を押しのけて立ち上がったのは
「ぐ・・・は・・・・まさか・・・あの状態でここまでやるとは・・・・な・・・・」
男が、腹を押さえて血を流す。
ヨロヨロと、脚が力なくふらつく。
その先には
「まさか・・・・そんなになった状態で、あの威力の六風波爆を打ち込んでくるとは思わなかったぞ!!蒔風!!」
そう叫ぶ男の目の前には、ボロボロになって瓦礫の中に倒れる蒔風がいた。
叩き叩きつけられたのか、ブチ込まれたのか。
その身体はビルの壁を突き破り、瓦礫に囲まれて地面に倒れていた。
腰を付き
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ