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世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
光の先に
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いた間柄のように声をかける男。

「今はこれ以上、彼に危害を加えるつもりはないから安心してくれ。ああ、君の仲間に差し向けた彼らか?君がこうして来ないよう、足止めしてもらっていたんだよ」

聞かれる前に、聞かれるであろうことを答えておく男。
蒔風には、この男の真意が今ひとつ読み取ることが出来なかった。


(嘘はついてな――――)

「嘘はついてないよ。それは君ならわかる事だろ?」

「・・・・」

まるで思考を読まれたかのような、奇妙な感覚。
否、もしかしたら本当に―――?


「お前の目的はなんだ・・・・」

「当面はこれで済んだよ。あとはこれらを使って実行するだけだ」

「なに?」


そう言って、男が懐から取り出したものを蒔風は見た。

木の枝、カラスの羽根、光の入った小ビン、パンフレット、赤いリボン
そして―――理樹の血

それら六つが光り、地面に六芒星の陣を描いていく。


「あまり目の前でやるのもあれなんだけど・・・・どうも、心が昂ぶって待ちきれないんだ」

ゴォッッ!!


魔法陣が回転し、突風が吹き荒れる。
その風に理樹が飛ばされ、蒔風が受け止めた。


気付く。
理樹の――――血・・・・


「血だと!?」

「そうなんだ・・・あいつ、この世界なのに――――!!!」

そう。本来なら、ここで血が流れるはずがないのだ。
いくら喰らっても、身体には疲労感。大ダメージなら、衣服がはじけ飛ぶ。


だと言うのに、この男はフロニャ力のあるこの大地の上で、血を流させて見せたのだ――――


「フロニャ力に変動はなかったか?」

「全然・・・あいつ、それがあるうえで攻撃をしてきたんだ・・・・!!」

「ああ。だってそうして油断してないとさ、理樹はガード硬すぎるのだもの」

「気安く・・・呼ぶな!!」

蒔風の時と同じように、気軽に声をかけてくる男。
そうしているうちに魔法陣の回転が高まり、六つのアイテムから光が空に伸びる。


見上げて、蒔風がそこで見慣れたありえないものを見た。


「グレーの・・・オーロラ・・・・!?」

世界の越え方にはいくらか方法がある。

時空管理局のように、科学技術の航行で
個人の持つ能力や渡航力を使って
翼人のように、ゲートを開けて

そして、真上にいまあるのは

ディケイドやディエンドの使う、灰色のオーロラそのものだった。


「バカな・・・お前、仮面ライダーか!?」

「え?違う」

まただ。
軽く返してくる言葉。嘘のない言葉。

蒔風の頭が完全にこんがらがってきた。


すると目の前のアイテムの光が一つに束なり、オーロラに向かって伸
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