第六章 Perfect Breaker
接敵
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相手の観鈴も、思わず称賛する。
それに対し、男は答える。
「そりゃぁ――――・・・・・」
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「出れたァ!!」
「お!?クリアしたのか!!!」
「EARTH」砦前。
理樹の用意した迷路の出口から、兵士が勢いよく飛び出してきた。
つまり、あの迷路をクリアしてきたのだ。
「一人で!?」
「すげぇな・・・・ほとんど迷ってもないだろ」
時計を見、時間を確認する恭介。
あちらの兵士がこちらまで駆け抜け、更に迷路に入った時間を推測してみてもかなり早いゴールだ。
しかも、中には鈴や真人たちもいるのだ。
彼等を回避してきたというのは、感心する。
が、そこは一人。
相手が恭介と理樹ではどうあっても不利でしかない。ここで戦おうと言うのならば、即座にリタイアさせられてしまうのだろう。
しかし
「ご心配どうも。でも、その心配はしなくてもいい」
「え?」
パチン!!
兵士が指を鳴らす。
すると、彼が走ってきたのであろう足跡と辿って、地面にラインが浮き上がったではないか。
「みんなァ!!そのラインの矢印に従って行けばここ出れるぞーーーー!!」
「マジかよ!?」
「あちゃぁ・・・・・」
「これですぐに形勢逆転というわけで」
いつもなら。
いつものバリアならば、その面を流してラインを消すことは出来る。
だが、これは複雑に入り組んだ迷路だ。
それに、固定の設定で一度固めてしまったので、いまさら消すことは出来ない。
今から少しずつは消せそうだが、そのころには人の流れが出来上がっているだろう。
それを悟った理樹は、中に入った真人たちを呼び戻す。
早く出てこないと、相手の人数に圧殺されてしまう可能性もある。
「草原で見逃された人たちも来るし、ちょーっとこれは気を引き締めないとね」
「ああ。見たところ、集団が到着するまであと二分。この迷路を抜けるとしても、あと六分だな」
恭介が指で望遠鏡を作り、遠くを見る。
そこには無数の兵士で作られた土煙が、こちらに近づく様子が見えていた。
「じゃあリーダー。号令頼むぜ!!」
「うん!!リトルバスターズ――――ミッションスタートだよ!!」
「「「「「おう!!!」」」」」
号令と共に、理樹が駆け出す。
とりあえず目の前の兵士はかなりデキると見たらしい。
が、本来戦うことは苦手な彼だ。
頭部へのタッチで済ませようとして、腕を伸ばした。
「やはりか」
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