第六章 Perfect Breaker
接敵
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接近しながらその攻撃を撃ち落とし、弾き、回避していた。
「ォォおおおおおお!!行くぞォォォおおお!!」
「えいえいえいえいえい!!!」
「喰らうのじゃ!!!」
そうして距離が縮まっていく。
やがて、蒔風が二人に到達し――――
ジャカッ!!
「そりゃ!!」
「ぐゥォッ!!」
超至近まで接近しても、クーベルは引くことなく引き金を引いた。
蒔風の顔面を狙ったそれは、もはや接地してから撃ったと言ってもおかしくない距離だった。
が、ここで蒔風が首をひねった。
砲撃と銃口の熱が、左後ろから肌をチリチリと刺激する。
砲撃に失敗し、それを見たレベッカがクーベルを引いてその場から離脱しようとする。
去ろうとする箒の尾を、蒔風が掴もうと手を伸ばしたところで―――――
ガシィッッ!!
「ッ!?」
「コイツはオレが相手する!!」
遥か上空と言うのに、一人の男が蒔風に、横から飛び掛かってきたのである。
男は左脇で蒔風の翼を押し付け、右腕でその蒔風の腕を抑え込んでいた。
そして、そのままの勢いで二人は落下しながらその方向へと飛んで行ってしまった。
服装からして、どうやらパスティヤージュの空騎士だ。
目の前からゴゥッ!!と一気にいなくなった蒔風を見て、これは好機とレベッカが息巻いた。
「今ですよクー様!!陣地に行っちゃいましょう!!」
「そうじゃの!!」
そうして、障害もなくなったので二人は「EARTH」の砦へと向かって行った。
そこで、ふと
「はて・・・・それにしてもあのような者、我が飛行部隊におったかの?」
一方、着地した蒔風はと言うと
「おー・・・・けっこ―飛ばされちまったな」
「さて、ここで一騎打ちといこうぜ!」
けっこー遠く――――目測からして、三キロは離れているか。
もともと空中戦のせいで、かなり戦場から離れていたために余計遠くへと来てしまったようだ。
「それにしても、注意するべきなのは各国の隊長格だけだと思ってたけどな」
「一般兵や空騎士を舐めてもらっては困るぜ」
ここからだと、戦場の全体が見える。
目を凝らして見ると、一般兵の相手をするように任せたセイバーやSOS団、ヴィヴィオ達の所を、かなりの数が通過しているのが見えた。
どうやら一般兵の中にもかなりの実力者がいるようで、それぞれそっちにつきっきりだ。
「まあ・・・理樹がいるから砦はだいじょうぶかな?」
「ちょいちょい。こっち気にしてくれよ」
「ん?ああ悪い」
戦場の観察に意識を取られていた蒔風を、男が呼んだ。
ようは「やろうぜ」
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