第六章 Perfect Breaker
接敵
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蒔風は太陽を背にしていた。
勢いよく視線を上にあげ、そのまま太陽を視界に入れてしまった彼女らは顔をしかめた。
一瞬だけ、蒔風の姿か視界から外れる。
チリッ・・・・・
「!!!」
その時、レベッカは自分の顔の脇からそんな音がしてきた。
まだ眩む視界を横にそらすと、そこには―――――
「に、逃げるのじゃレベッカ!!」
「はいぃぃい!!」
蒔風の獄炎弾(小)が降ってきていた。
獄炎弾、と言っても小さく爆ぜる程度のモノ。
一つの威力はレベッカの簡単な攻撃と大差ない。
しかし
「おォォおおおおおお!?」
「うわわわわわわ!!」
数が多い。
爆発は爆発を呼び、次第に一つへと収束して行っていた。
最終的には大きな三つの球体の爆発となり、その中をクーベルとレベッカは飛びぬけていく。
「う、上じゃ!?」
「ダメですクー様!!回り込まれま・・・・こっち!!」
「ちょっと待って・・・うわわ!!」
「ひぃーー!!」
「こ、こんなのどう避けろと言うのじゃあああ〜〜〜!!」
泣き言を言いながらも、必死に回避して行く二人。
その様子を、蒔風が笑いながら眺めていた。
「あぁ〜、いい。これスッゲーおもしれーわ」
ドSでした。
今の蒔風は度Sだった。
曰く「泣き顔が可愛い」そうな。
「よっしゃ!!じゃあ次は雷旺で行くかなぁ!!」
ボッッ!!
「オゥッ!?」
と、蒔風の身体がよろける。
今度は雷旺弾をばらまこうかと用意していた蒔風の顔面スレスレを、オレンジの砲撃が飛んできたのだ。
「・・・・え」
チリチリと煙を上げる頬。
そこを撫でて、サー・・・と冷や汗の流れる蒔風。目が点である。
見ると、爆発の張れた向こうから、クーベルがこちらに銃口を向けているではないか。
「おしぃっ!!」
「ぐぬぬ〜!!少し外れたのじゃあ!!」
「マジか!?あの距離、あの中で狙うか!?」
ビビッてどよめいたリアクションを取る蒔風。
しかも、驚いているその間にも砲撃は飛んでくるし、レベッカはカードを飛ばしてきていた。
「うわわっ」
ドォンッッ!!!
さっきまで蒔風がいたところで、大爆発が起こった。
下降するのが遅れていたら、目の前でドカン、巻き込まれるところだった。
だが、あと一撃でリタイアさせられるはずだ。
二人の装備も、上着はすでに破損されている。
後は下に着込んだインナーだけだ。
そこから上の蒔風、下の二人で打ち合いが始まった。
二人は動かず、砲撃と攻撃魔法へと変化するカードを飛ばし、蒔風は
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