第六章 Perfect Breaker
接敵
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がシッ!!
「うわ!!」
しかし、その腕は逆に掴まれてしまう。しかもそのまま引っ張られて、男の肘が胸に突き刺さって理樹の肺に衝撃が走る。
「ッハ―――!」
「せやぁ!」
肺の空気が抜け、少し呼吸の止まる理樹。
男はそのまま巴投げの要領で理樹を投げ飛ばし、少し外れた林に突っ込ませた。
この林は森と言うには少々小さなもので、外れた位置にあるので理樹も迷路には組み込まなかった場所だ。
理樹と他のメンバーは分断されてしまった。
「あ!!しまった特別褒章!!」とか言いながら、男も林の中へと追っかけていく。
「理樹!!」
「おっと恭介氏。どうやら理樹君を追ってる暇はなさそうだよ」
思わず理樹の加勢に行こうとしてしまう恭介だが、迷路内に入っていた数十名が早速出口から飛び出してきたようだ。
砦を取られたら負け。
それを思い出し、恭介も彼らの迎撃に当たる。
「ま・・・・理樹なら大丈夫か」
「おうよ!!ここは俺たちが守ってやろうぜ!!」
「はるちんマクスパワー!!」
森では、理樹がムクリと起き上がってパッパと葉っぱなどを落していた。
「う〜ん・・・やっぱりすごい人はいるもんだなぁ・・・・」
半分感心、半分は自分を戒めるようにして呟く理樹。
その言葉に、男はつぶやいた。
「ああ・・・・ま、そういう風に――――――」
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ボッ!!ボボボボボボボボンッ
ババンッッ!!
ドドドォウッッ!!
「あはははははは〜〜!!!」
ヒュン・・・ビュ、ゴゥッ!!
空を爆ぜる爆発。
その隙間を縫って飛ぶのは、三つの光。
「この・・・当たれ〜!!」
「まだまだァっ!!」
「は、速すぎるのじゃ!!」
曲線を描きながら、蒔風がレベッカの爆撃とクーベルの砲撃を回避して行く。
その飛行はすでに魔力の物ではなく、開翼してでの飛行へと移行していた。
「こっちこっちだ!!」
「はあぁあああああ!!」
「どりゃー!!」
一気に下降し、レベッカのばらまくカード殻の爆発を回避し、そこから一気に上昇して身を返す蒔風。
上昇する彼を狙ってクーベルが砲撃を放つが、高速で移動する相手にはどうしても当たらない。
と、上がるところまでいったのか、蒔風が思い切り翼を開いた。
思わずそれを目で追ってしまう二人。
が、あまりに速い彼を追うあまり、彼女らは失敗してしまう。
「うわっ!?」
「た、太陽を背に!?」
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