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東方夢想録
4.幻想の切り札、その男
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ときに何か変わったことはなかったか?」
「いや、三日前に行ったきりだけど、なにもなかったぜ?だからこそ寧ろあいつ等が犯人だとは思えないんだぜ」
 そう。幻想郷全体の空を覆い包むような魔法だ。そんな魔法を用意するとなると一週間は掛かりはしなくても、四日か五日はかかる。だからこそ、三日前に行った魔理沙が何もなかったというのだ。白のように思える。だが、本棚が示したのは紅魔館。意味が分からない。
 しばらく飛ぶと、黒い球体が飛んでいた。
「………霊夢、何あれ?」
「あれー?霊夢なのだー」
「あら、ルーミアじゃない」
「よっ!ルーミア、久しぶりだぜ」
「魔理沙もいるのだー。ん?そっちの人は誰なのだー?」
「どうも、実力派エリートの迅優作だ」
「そーなのかー?」
「そーなのだー」
「「わはー」」
「何で順応してるのよ」
 あれ?何故だ?体が勝手に反応した。これが俗に言う神の見えざる力と言うものか。
「霊夢ー!久々に遊ぶのだー!」
「今から異変解決に行かなきゃならないのだけれど?」
 うわ!今遠回しに『どけ。さもないと退治する』つったよ。霊夢、恐ろしい子!
「まあ、霊夢か魔理沙頼んだ。それが一番早い」
「はぁ、しょうがないわね。私が行ってくるわ。だから次は魔理沙が行きなさいよ」
「お、おう。わかったんだぜ」
 そして、霊夢はルーミアの弾幕を避け始めた。そしてたまに自分の弾幕を挟む俗に言ういやな攻撃を重ねていった。
「なあ、迅。何でお前がやらないんだぜ?お前だって十分強いし。それにお前のその刀の能力は初見殺しだぜ。あの時、霊夢じゃなく私だったら勝負は最初についてた」
「まあ、魔理沙の意見はごもっともだ。俺の風刃(こいつ)の能力は霊夢から聞いてたよな」
「斬撃を物に伝播させるんだろ?」
「そゆこと。つまり物体がないこの空中戦じゃあ、風刃はただの刀同然。はっきり言って、俺が弾幕戦をやるには仕掛けに時間がかかる。まだ本気を出すには早いしな」
「何でだぜ?」
「わからん。ただ、本気を出さない方がいいって。俺のサイドエフェクト(推理)がそういってる」
「なるほど、だいたいわかったんだぜ」
「米符『おにぎり』!」
「わーい!おにぎりなのだー!」パクッ
 そう言って、スペルカード宣言して放たれたおにぎりにルーミアはかぶりついた。
 ん?スペルカード宣言?あー、そゆこと。
「フフフ、食べたわね。私がスペルカードとして放ったおにぎりを!」ドンッ!
「ムシャムシャ ムシャムシャ」
 ルーミアはひたすらに無言でおにぎりを食べていた。
「さすが霊夢!汚い手口をやったしっぺ返しに決めシーンが全く決まらない!」
「そこに痺れないし憧れもしない」
「……………行きましょうか」
 霊夢が少し肩を落としながらルーミアの横を通り
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