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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第三十七話 伝授
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アスカはシグナムを見る。

「そういう事だったんだ」

上空のなのはも、シグナムが何をしようとしているか、理解した。

(アスカ君の手を全部潰して、機動力と防御力を奪ったのは、アスカ君を空っぽの状態にする為だったんだ。その上で、シグナムさんの大事にしている宝物を伝えるんですね)





「受け取れるか、アスカ!カードリッジロード!」

シグナムがカードリッジを使う!

「受け取る……受け取ります!副隊長が大切にしている物を!カードリッジロード!」

アスカもカードリッジをロードする。

その瞬間、ラピッドガーディアンに打ち込まれた魔力が、アスカの魔力光と同じ白色に輝きだす。

それを見たシグナムが、満足そうに頷く。

「いくぞ、アスカ!」

鞘から抜かれたレヴァンティンは炎を纏っていた。

「はい!」

アスカも、腰溜めに構えた双剣に力を込める。

圧縮した魔力が弾けそうになるが、まだそれを解放する訳にはいかない。

僅かな静けさの後、シグナムが一気に踏み込む!

アスカはそれに反応して双剣を振るう。

二人が同時に技を放った。

「「紫電一閃!」」

ギィィィィィィィィィィン!!!!

交差するアスカとシグナム。

一瞬の攻撃を放った二人は、いま背中合わせに撃ち終わったままの態勢でいた。

「ど、どうなったの?」

ティアナが目を凝らす。

アスカの残っていたブレストアーマーが砕け、両膝から崩れ落ちる。

「アスカ君!」

倒れ掛けたアスカを、なのはが支えた。傷だらけで、全ての力を使い切ったアスカ。

「……魔力の圧縮も未熟、剣の振り抜きも甘い…」

背中越しにシグナムの声がアスカに届く。

なのはの肩を借りて、アスカはシグナムの方に向き直る。

「だが、よく受け取った」

振り返ったシグナムは優しく微笑んでいた。

「「「「「「あっ!」」」」」」

見学組が目にした物は、逆袈裟に裂かれたシグナムの騎士甲冑。

アスカの紫電一閃は、シグナムに届いていたのだ。

「確かに、授けたぞ」

その言葉に、堪えていた涙がアスカの頬を伝った。

「は…はい、シグナム副隊長の……大切にしている、大事な…大事な宝物。紫電一閃、確かに受け取りました!ありがとうございます!」

なのはに支えられたまま、アスカは頭を下げた。

「あぁ。精進を怠るな」

そう言うと、シグナムはなのはに目を向ける。

「なのは隊長。アスカをお願いします」

一礼し、シグナムは立ち去った。

「「アスカ!」」「「アスカさん!」」

それまで見学していたフォワードメンバーがアスカに駆け寄る。

すぐにスバルも肩を
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