偵察
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とこれの他に右の本格派、左のサイドスローがいるらしい。基本的に一人が投げ抜くのではなく2人、または3人で継投してくる」
「うわっ、継投か」
「それもタイプの違う3人ですか・・・」
人が多く集まる学校だからこそできる多投手を使っての継投。バラバラのタイプでそれを行うことでより威力を増すことができる。
「何か対策はあるの?」
「不安になって来たニャ〜」
三振を取るのではなく打たせて取るスタイルのアンダースロー。そのあとには左のサイドスローが投げ、キレのあるスライダーとシンカーを投じ、右のオーバースローは120km近いストレートと緩急をつけるカーブで三振を多く取る。
「その辺は大丈夫。狙える隙は十分にあったよ」
「「「「「!?」」」」」
投手戦になるだろうと思われていたものの、すでにビデオを何度か確認したらしい剛は対応できる策を見つけていたらしい。
「ただ確率論の話だしその時に当てはまらない時も多くある。それでもいいか?」
正確性には乏しいらしく使うべきかどうか本人の中でも迷いがあるらしい。なので実際にプレーを行う選手たちに決断を委ねることにした。
「大丈夫です。私たちは先生を信じてます」
わずかな時間顔を見合わせた後、代表して穂乃果がそう告げると、剛は満足げな表情を浮かべる。
「そう言ってくれると思ってたよ、ありがとう」
選手たちから信頼を勝ち得ていたことを確認しテレビの前に立つ剛。彼は明後日に控えたシード校との対戦に一番燃えている人物なのかもしれない。しかし、それと同じように少女たちも真剣に聞き入っており、本気なことを伺うことができた。
試合当日
「たっだいまぁ!!」
球場の外でアップをしている少女たちの元にメンバー交換を終えた穂乃果が帰ってきた。
「どっち!?穂乃果!!」
「先攻!!」
それを聞いてガッツポーズしているツインテールの少女。攻めの野球を徹底していこうとしている彼女たちに取って、先攻と後攻では意味合いが大きく変わってくるからだ。
「それで、相手の投手は誰でしたか?」
「うーんとね・・・」
もらってきたメンバー表を取り出し全員に見せる。その中でポジションが1になっている選手を探すと・・・
「やっぱりエースできたわね」
「話してた通りニャ!!」
「まぁ向こうは初戦やし、これが普通なんやろね」
9番投手となっている背番号1。それはビデオで最初に見たアンダースローの人物と同じ名前だった。
「エースということは、穂乃果が重要ですからね」
「大丈夫!!任せてよ!!」
やる気満々な彼女を見て全員がうなずく。先に行われている試合も終盤に入ってき
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