ターン78 鉄砲水とシャル・ウィ・デュエル?
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ワイトを墓地に送りこむことに特化された夢想のデッキとは違い、このデッキにそんなギミックはない、というよりそもそも僕のデッキにワイトは1枚たりとも入ってない。さっきまであれだけ猛威を振るったワイトキングも、こうなるとただの骨でしかなくなってしまう。使い手としてそれがわかっているからこそ、夢想もワイトキングが最後までフリーでいられるように攻撃順を調整していたのだろう。
ああ全く、本当につくづく大したものだ。僕がどれだけ力を振り絞っても、まるで勝負になる気がしない。辛うじて食らいつくので精一杯だ。でもだからって、ここで負けるわけにはいかない。食らいついていけるということは、言い換えればまだ負けてないということだ。
ワイトキング 攻8000→0
「僕のターン、ドロー!」
そして負けてないということは、まだ反撃の機会を掴むチャンスがあるということに等しい。そしてそういった一発逆転のドロー勝負は、僕とこのデッキの得意とするところだ。
「ワイトキングとツーヘッド・シャークをリリースして、アドバンス召喚!いくよ、雷撃壊獣サンダー・ザ・キング!さらに装備状態のグレイドル・イーグル含むカード3枚が墓地に送られたから、ウォーターフロントのカウンターも一気に最大値まで乗っけさせてもらうよ」
ワイトキングは攻撃力0になってしまったが、モンスターの頭数が必要なアドバンス召喚にはそんなこと関係ない。2体のモンスターが僕のフィールドから消え、代わりに全身から電気を放つ3つ首の巨大竜が現れた。
雷撃壊獣サンダー・ザ・キング 攻3300
KYOUTOUウォーターフロント(2)→(5)
「壊獣をアドバンス召喚することで自分フィールドにだけ最上級モンスターを召喚して、なおかつ壊獣カウンターも限界まで溜める……そんな戦法もそういえばあったね。だけど、私に1度見た戦法が通用するかな?ってさ」
「……」
夢想の言葉は正しい。この戦法はまさについ先日行われたノース校の将、鎧田戦で僕が一発逆転の奇策として行ったものと同じだ。だが奇策が奇策として通用するのは最初の1度のみ、2度目以降はただの戦術の1つでしかない。ましてや夢想は、あの試合を全て見ている。
でも、不利な賭けなのは承知の上だ。この程度のリスクでぐちぐち言ってたら、それこそ何もできなくなる。
「ウォーターフロントは1ターンに1度、壊獣カウンターが3つ以上乗っているときにデッキの壊獣1体をサーチすることができる。2体目のガメシエルを手札に加えて、さらにサンダー・ザ・キングの固有効果発動、帯電!」
巨大竜の全身にプラズマが走り、激しい火花がその全身を光に染める。体から漏れ出す電撃はフィールド全体を覆い尽くし、その影響は夢想の場のカードにも及び始めた。
KYOUTO
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