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異説外伝『知られざる異次元体』
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を決めざるを得なかった。
(もう……地球には帰れない)
唇を噛み締め、哀しみに心が震えてしまう。
荒れ狂うザ・パワーはまるで混沌のよう。
全ての生命が原初に帰りし場所はあそこかもしれない。
虚無の果てにたどり着いたカズハは、次元の変革者と決着を付けるべく、最後のハイエンドアーツに取り掛かる。
対する異次元体も、「絶対なる根絶」の力を以て、カズハを喰らおうと咆哮する!

――グアアアアアアアアアア!!――

最恐最悪の異次元体を前にして、カズハの表情は先ほどとは打って変わって清々しくなっていた。
このストライクアーツの後で、みんなが生きてる。
私の背中で、みんなが生きてる。
たくさんの人に平和が訪れる。
だから、カズハは切に願う。

――力が欲しい――

――覇界王を倒せなくても、封印できるだけの力を――

――ううん、違う――

――せめて……みんなを護れるだけの力を――

キム先輩。

エリズ先輩。

シスター=マーガレット。

おじいちゃん。

そして……

カズヤ。

どうか、私を見守って。

護。

私に一欠けらの勇気を貸して。

――ウグアアアアアアアアア!!!――

ついに、アオイ=カズハのラストアーツが炸裂!

全てを超越せし究極のストライクアーツの名は……!



「ギガストライク!!」



両者の存在は雌雄を決するべく激突する!

カズハにとって最高の一撃は、確実に異次元体を捉える!

ここから始まるギガストライクの脅威は、覇界王を畏怖の念に貶おとしめる!

異物が!空間が!プラズマが!光が!重力が!異世界が!混沌を構成する情報自体が切り裂かれていく!

無類の威力を誇るギガストライクに対し、カズハは一つの不安を遺していた。
(ダメ、やっぱり私のギガストライクでは覇界王を止められない)
歯を食いしばり、聖痕エネルギーを極限まで絞り、必死に異次元体の猛攻を阻止する!
それは、最後となり得るハイエンドレアスキルが不足しているからだ。

「ゴルディオンアサルトがないと!」

アサルト系の到達点、イレイジング効果のゴルディオンアサルト。
カズハでさえ成し得なかったハイエンドレアスキル、ギガストライクが未完である理由はそこにあった。
本当の煌きを宿さぬギガストライクでは、やはり無法の異次元体を倒すことは不可能だ。
極滅を意味するイレイジングがなければ、ギガストライクの完成はありえない。
絶妙な均衡状態を保ったかに思われたが、彼の異次元体はカズハのギガストライクをモノともせず突っ込んでくる!
絶対にダメージを負わせているはずなのに、どうして特攻して来るのか?
否、本当にキズを負わせているのか、もはやカズ
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