暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン -旋律の奏者- コラボとか短編とかそんな感じのノリで
幻影の旋律
お茶会への招待状
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酷で、その心をいともたやすく摩耗させていくと言うのに彼女がブレる様子はない。
とは言え彼女も人間で、しかも年端もいかない女の子だ。 きっとどこかで発散したり何かを支えにしているんだろうし、今目の前にいるヒヨリさんだけがその全てではないはずだ。 闇を抱え、病みを抱え、それでもなお前を向いて笑っているのだろう、きっと。
「フォラス君どうしたの? はっ、寝癖とかついてるのかな?」
無言で見つめていた僕の視線を変な風に解釈したのか、あたふたとし始めたヒヨリさんについ吹き出してしまった。
「ほんと、ヒヨリさんは可愛いね」
「ふぇっ?」
「ん、なんでもないよ」
苦笑とともに息を吐き出して、それから天を仰いだ。
「僕にはちょっと眩しすぎるよ……」
呟いた小声は誰にも届かず風に攫われていく。
こんな気持ちにさせてくれたリンさん。 危険がない範囲で酷い目に遭ってしまえ。
八つ当たり気味に呪詛を送りつつ、僕は首を振った。
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